人類史上最大の地震 マグニチュード9.5を記録した「チリ地震」世界各地に到達した津波の影響
8月8日、宮崎県沖で発生した震度6弱の地震を受け、気象庁は史上初となる「南海トラフ地震臨時情報」を発表し、巨大地震への懸念が高まっています。本記事では人類史上最大であった地震、そして、世界をかけ巡った謎の地震の二つをご紹介します。
■観測史上最大を記録した「チリ地震」
1960年、南米のチリで、マグニチュード9.5の大地震が発生しました。これは、2011の東日本大震災と比べても約5倍のエネルギーを持つ、人類の観測史上最大の地震となったのです。チリは首都のサンティアゴをはじめ、全土が壊滅的な被害を受けました。
そして、発生した津波は時速750kmというジェット機並みの超高速で太平洋を横断し、22時間後には日本列島に8メートルを超える津波が到達しました。
既に津波が到達していたアメリカからその情報は伝えられていたのですが、当時は津波の情報共有体制が整えられていませんでした。そのため、日本で警報が出されたのは津波が到達した後となり、大きな被害が発生しています。
これを契機として、世界で地震や津波の情報を迅速に共有するシステムが構築されることとなりました。
皆さんは災害時の避難ルートの把握はできていますか?
■世界をかけ巡った謎の地震
2018年、フランスのマヨット島で地震波が観測されました。そしてこの地震はニュージーランドやカナダ、チリなど世界中で観測され、約20分以上もの間継続しました。
しかし、この地震波は不自然な程に低周波であったため、ほとんどの人がその揺れに気付くことはありませんでした。アメリカの地質調査所の地震マニアがその波形の画像をツイッターにアップロードしたことで、その異変について議論がなされます。しかし、前例のない波形であったことから、火山の噴火や、隕石の衝突、または人工地震などが疑われましたが、どれも決定的な証拠には欠け、原因は謎に包まれていたのです。
しかしその後の調査により、海底火山が誕生した可能性が示唆されることとなりました。海中深くに高さ800メートルの海底火山の活動が観測されたことにより、現在詳細な調査が行われているとの事です。
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