シーズン200奪三振に一番乗りのゲリット・コール 1900年以降史上2番目のスピード達成
【今季200奪三振一番乗りのゲリット・コール】
アストロズのゲリット・コール投手が22日のアスレチックス戦に先発し、7回1失点の好投を演じ、今シーズン11勝目を挙げた。
また同投手はこの試合で11奪三振を記録しており、今シーズンMLBを通じて一番乗りとなる200奪三振の大台に到達している。コール投手にとってシーズン200奪三振達成は、パイレーツ時代の2015年、2018年に次ぐ3度目の快挙だ。
現時点でMLBの奪三振部門は、コール投手が205で単独1位にランク。2位のマックス・シャーザー投手(181)を大きく引き離しており、まさに独走状態に入っている。
【今季は先発22試合中12試合で2桁奪三振を記録】
今シーズンのコール投手は開幕から、破竹の三振奪取が続いている。
22日のアスレチックス戦が今シーズン22度目の先発となったが、6月7日のオリオールズ戦で記録した14奪三振を筆頭に、何と22試合中12試合で2桁奪三振を記録しているのだ。
9イニング当たりの三振奪取率も驚異の13.50。もちろんMLB全体でも文句なしで1位にランクしている。
【1900年以降史上2番目のスピード記録】
ESPNによると、今回コール投手は133.1イニングで200奪三振に到達しており、現代野球が始まったとされる1900年以降では、史上2番目のスピード記録だという。
ちなみに最速記録は、2001年のランディ・ジョンソン投手で、130.2イニングで200奪三振に到達している。
このシーズンのジョンソン投手は、最終的に彼のMLB在籍22年間で自己最多となる、372奪三振まで記録を伸ばしている。これはMLB史上歴代3位(同じく1900年以降)にランクする金字塔になっている。
【シーズン奪三振数歴代1位は伝説の剛速球右腕】
それでは、シーズン奪三振数の歴代1位保持者は誰なのか。これはMLBファンなら誰でも想像がつくところだろう。
「ライアン・エキスプレス」の異名で知られ、MLB在籍27年間で通算5714奪三振を積み上げてきたノーラン・ライアン投手だ。この通算記録もMLB歴代1位に輝いている。
彼は27年間で計6度のシーズン300奪三振を達成しているのだが、その中で自己最多となっているのが、26歳で迎えた1973年に記録した383奪三振で、これがMLB歴代1位になっている。
【2000年以降300奪三振達成はジョンソン以外わずか4人】
ただここ近年では、シーズン300奪三振を達成すること自体がかなり難しくなっている。
2000年以降でみると、ジョンソン投手が3度(2000、2001、2002)達成したのを除くと、2002年のカートシリング投手(316)、2015年のクレイトン・カーショー投手(301)、2017年のクリス・セール投手(308)、2018年のシャーザー投手(300)──とわずか4投手しか存在しない。
果たしてコール投手は、残り2ヶ月で2001年のジョンソン投手にどこまで近づくことができるのだろうか。非常に楽しみなところだ。