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台風7号発生!お盆終盤に関東や東海に接近か、東北も再び豪雨のおそれ…今やるべきことは︰気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
台風7号の予報円

気象庁は13日午前3時、日本の南の海上にある熱帯低気圧が台風7号になったと発表しました。

今後の予報円はまだ大きく予報にブレがありますが、お盆のUターンラッシュのタイミングで関東など本州に近づく可能性があり、さらにはすでに台風5号によって大雨となっている東北にも再び影響が出るおそれがあります。

まだ台風が接近すると見られるタイミングまで3~4日ほどの猶予があるため、今が一番大事なタイミング。今のうちに備えておきたいことを気象予報士・防災士がまとめます。

13日は北日本で大雨続く、関東以西は酷暑と雷雨

13日9時の予想天気図(気象庁HPを元に作成)。
13日9時の予想天気図(気象庁HPを元に作成)。

台風5号は勢力を落とし、今後は熱帯低気圧としてさらに北上する見込みですが、動きがかなり遅く、東北日本海側の沿岸部や北海道の渡島半島を中心に雨が長引きそうです。
大して激しくない雨だと思っても、累積によって災害の危険度が増すことがあるため、片付け作業や移動などはキキクルで危険度を確認しながら行ってください。

13日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
13日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

関東以西は広く晴れて酷暑になる予想ですが、関東北部・甲信を中心としたエリアと九州の一部では夕立が起きやすく、雷雨になるおそれがあります。

台風接近に「段階的に」備えを

段階的な台風対策の例。今回の場合は13日または14日が「3日前」にあたる。
段階的な台風対策の例。今回の場合は13日または14日が「3日前」にあたる。

台風への備えは早めにしておくに越したことはありませんが、まだ来るか来ないかわからない段階で完全に備えをするのは難しい人も多いと思います。
そこで、「段階的に」備えるのがおすすめ。

3日前の段階(今回の場合は13~14日)では、いつやっても損はしない(もし今回、結果的に台風の影響を受けなかったとしても次回に活かせる)対策だけをし、2日前になって予報の確度が高くなってきたら、買い物やベランダの片づけなど手間暇のかかるものをする、という具合です。

特に、家族(できれば離れて暮らす親なども含め)との話し合いと買い物はそれぞれ時間がかかって同時にできないこともあるので、上図のように日を分けるのもおすすめです。

週間予報(気象庁HPを元に作成)。
週間予報(気象庁HPを元に作成)。

週間予報を見ると、北海道や東北では14日(水)または15日(木)頃にかけても雨が長引くところがありそうです。

そして16日(金)以降は関東や東海で新たな台風の雨・風の影響を受け始め、その後17・18日の土日にかけては東北で再び雨の量が多くなるおそれも。

台風の影響を受ける3日前に備えを始めることは非常に大切なので、あとで後悔しないように今からやれることを1つでもやっておきましょう。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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