100年寒波到来?!沖縄に雪は降るのか
【南国沖縄に雪が降る可能性は?】
沖縄では週明け25日(月)にかけて強烈寒波が襲来しそうです。沖縄県民の間では雪が降るのでは?と話題になっています。
24日(日)25日(月)の沖縄本島地方の予報は曇りや一時雨。本島北部の最低気温は5℃~6℃の予想が出ています。(沖縄各地で最低気温が一桁になるのは年に一回あるかどうかです。)沖縄は海水温が高い海に囲まれており、もともと暖かい布団の上にある南国の島です。例年の寒気だと沖縄では”冷たい雨"の予想ですが、今回沖縄には異例ともいえる寒気が南の島の沖縄に流れ込む予想が出ています。
雪が降るためには沖縄近海の暖かい布団に負けないくらいの寒気を上空からどこまでひきずり降ろすのかポイントとなりますが、今週末は850hPa(上空およそ1,500m)で-6℃という関東地方だと雪を降らせるような非常に強い寒気が入る予想が出ています。
21日(木)発表の気象庁の週間予報によりますと”週末の雪の南限は鹿児島”となっています。沖縄で雪が降るには、最終的に地上の気温が雪の目安となる2℃以下にどこまで近づくことが出来るのか注目されます。
【雪の正式記録は1度だけ】
1977年2月17日 久米島(本島・那覇市の西およそ100キロ)
午前0時35分~0時40分までの5分間にみぞれを観測。みぞれの観測は『雪』に含まれます。気象庁の正式統計ではこれがたった1度の沖縄の雪となっています。しかし、琉球王朝時代の史書『球陽』には、過去に雪が数回降ったと記録が残っています。
【100年寒波?!】
厳冬のニュースで1000年に1度の寒波などと表現される事がありますが、沖縄だと"100年寒波"といわれるのでしょうか。
那覇の最低気温は、98年前の1918年2月20日、4.9℃を記録しています。(統計開始年1910年)
今後那覇でこのくらいまで気温が低くなる日がくると、およそ100年ぶりに最低気温の更新という事になってしまいます。
【沖縄県民の反応は?】
今回、極値の更新とまでいかなくとも寒波のイメージがあまりない沖縄県民は「何を着たらいいんだろう」「手袋なんて持っていない」「そもそも雪を見たことがない」など、どこまで寒くなるのかという期待感と、これまで経験をした事のない冷え込みになるかもしれないという戸惑いが入り混じっているようです。
【冬型の気圧配置が南にシフト】
週間予報天気図を見ると、今週末関東で雪の原因となる南岸低気圧が本州の東へ進みます。沖縄からみると、南岸低気圧がまるでアリューシャン低気圧かのように冬型の気圧配置を沖縄付近で形成しているような形になるのです。これは冬型の気圧配置が南にシフトする非常に珍しい天気図となります。
【寒さで宮古島の魚が気絶】
沖縄で気温が10℃を下回るようなとき、宮古島ではあまりの寒さに魚が仮死状態となる現象が見られます。(2005年/2007年沖縄・宮古島 写真は全てRBCニュース画像より・キャプチャ加工済み)普段暖かい海で生活している沖縄の魚にとっては、一時的に海水温が低くなると動けなくなるようです。
沖縄では高級魚とされるタマン(和名:ハマフエフキ)の稚魚やアジ・フグなどの魚が海岸に打ち上げられ、地元の人が魚を拾う姿が見られます。
仮死状態の魚は拾われると食べられてしまいますが、無事に海に戻った魚は生き返る事が出来ます。
干潮のタイミングが重なると、寒さに弱い沖縄の魚が今年も"一時停止"をして流されてくる可能性があります。
これまで高温が続き暖冬傾向となっている沖縄ですが、その反動ともいえるような強い寒波が時には大気の流れによって、このように一時的に波を打つように入ってきます。
週明け25日(月)にかけて沖縄に来る方は、沖縄の記録的な寒さを経験するかもしれませんね。