【情報カード】メモ用紙よりも固く、保存に適する。文具好きだったら情報カードを知っておこう
情報カードをご存じですか?
情報カードは、その名の通り情報を記入するカードです。
こんにちは。デジアナリスト・手帳評論家・歌手の舘神龍彦(たてがみたつひこ)です。
今回は文房具として長い歴史を持ちながらも、あまり知られていない情報カードを紹介します。
情報カードと『知的生産の技術』
基本的な使い方としては、1枚に1つの情報を記入すること。またこれを蓄積することです。さらに1枚にタイトル(テーマ)と日付を必ず記入することです。
情報カード自体は、実は明治時代からあるそうで、その時代の銀座・伊東屋のカタログにはすでに登場していたらしいです。
それが、上に書いたような運用法になったのは、ある一冊の書籍のおかげでした。
それが、『知的生産の技術』(梅棹忠夫 岩波新書)です。
1960年代に刊行されたこの本は、現在でも版を重ねるほどのロングセラーです。
スマホはおろかパソコンなどもなかった時代に、情報とどう付き合うのか。保管や集積の方法、カードへの記入の方法を体系立てて論じた同書は、後年にもいろいろな影響を与えます。例えば文具のマーケティング方法もそれです。
知的生産の技術研究会とその影響
また、現在まで続く「知的生産の技術研究会」は、文具のユーザーグループの先駆けだと思えます。
私は、手帳の種類を問わない手帳ユーザーの集まり「手帳オフ」を2000年代以降にはじめて開催しました。その後、そこに参加していた人が後続の同種の集まりを作ったりしています。これももともとは知研が原形だと言えます。
情報カードの各種
情報カードは、サイズと罫線の組み合わせでいろいろな種類があります。
おそらく一番大きなものは、B6サイズですね。最小のものは名刺サイズです。
そしてそのそれぞれに、横罫、方眼、無地などの各種があります。さらにメーカーによってはカラーのものも販売されています。
今回紹介するのは、A6サイズ(ハガキサイズ)の無地の「C-641」(コレクト)です。
印刷できる情報カードのメリット
特徴的なのは、プリンターに対応していること。つまり、この無地のカードにパソコンで作った罫線のパターンなどが印刷できるのです。
情報カードの原則は1枚にひとつの情報を記入し、タイトルと日付を入れること。またそれを集積して皮革分類などをすることで新しい知的生産物を生み出すことです。
そして、この無地のカードならば、パソコンで自分の好きなメモフォーマットを作り、それを印刷できるわけです。
これは、非常に大きなメリットだと言えます。
情報カードはここにざっと紹介した以外にもいろいろな使い方があります。
それについては、また別に記事にしようと思います。