【台風12号】極めて異例のコース。日本付近を西へカーブ。
関東や東海を直撃後、西日本へ?
台風12号は日本の南海上をゆっくりと北上しています。
今は速度が遅いのですが、あす以降、速度を速めて小笠原付近を北上し、あさって土曜日の午後には暴風域を伴ったまま関東や東海にかなり接近し、上陸する恐れがあります。
そしてその後はあまり見慣れない進路予想となっています。
通常、台風は日本付近で偏西風に乗るなどして東寄りにカーブすることが多いのですが、今回の台風はこれとは真逆で西寄りにカーブする進路予想となっています。
これは今まで猛暑をもたらしていた太平洋高気圧が弱まり、日本付近が高気圧と高気圧の谷場に入るためで、しかも上空には反時計回りの循環となる寒冷渦が移動してくるためです。
これがかなり大規模なもので、この流れに乗って台風は北上後、西進する予想となっているのです。
日本付近で高気圧が弱まり、大規模な寒冷渦が移動してくるタイミングと日本の南で台風が発生するタイミングがたまたま重なったためにこのような極めて珍しい進路をとることになりそうですが、台風の直撃が予想される東日本はもちろん、西日本でも活発な雨雲が広がり、大雨となる恐れがあります。
特に被災地では今後の情報に十分な注意が必要です。
土曜日は関東や東海で大荒れに
台風12号がかなり接近してくる土曜日午後3時の雨雲の予想をみると、まさに関東地方で雨が強まり、大雨となっている計算です。
場合によっては1時間に80ミリ以上の猛烈な雨が降っている可能性もあります。
台風自体はコンパクトなのですが、暴風域を伴って接近してくるため、この頃から風も急激に強まり、大荒れとなるかもしれません。
土曜日の夜遅くにかけて、台風の直接の影響を受けそうです。
関東甲信や東海地方では花火大会の所も多いのですが、土曜日の夜は荒天がピークとなる予想で、開催は難しいかもしれません。
主催者側は早めの判断で、延期なり、中止なりを決めた方がいいと思われます。
日曜日は西日本でも大雨の恐れ
日曜日になると関東甲信や東海の雨は弱まりますが、台風が西進するのに伴い、中国地方に活発な雨雲が予想されています。
岡山県や広島県などでも雨脚が強まる恐れがあります。
台風は西日本に近付く頃には勢力は弱まるものの、週明けにかけて朝鮮半島付近で動きが遅くなる予想です。
このため不安定な状態が週明けに続く恐れがあり、今後の雨に関する情報にはくれぐれもご注意下さい。
平成30年7月豪雨による大雨被害に対して、緊急災害支援募金(Yahoo!基金)を行っていますので、ご協力をお願いいたします。