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トルコ大地震で救出された猫、消防隊員の肩に乗り甘える姿が「かわいい」と話題に

石井万寿美まねき猫ホスピタル院長 獣医師
イメージ写真(写真:イメージマート)

トルコ大地震で、消防隊員が1匹の猫を救出しました。その猫は、怯えることなく感謝しているかのように隊員の肩の上から離れず、猫と隊員の関係が「かわいい」とSNSで話題になりました。

トルコ大地震の後、猫を救出。なぜ怯えることなく肩の上に乗って離れないか?

HUFFPOSTは、写真を撮影したハリル・フィダンさんによると、猫はトルコ南東部の街マルディンの消防隊のアリ・カカスさんによって2月14日に救出されたと伝えています。

まるで「命の恩人から離れたくない」とでもいうように肩に乗る猫は、がれきを意味する「エンカス(Enkaz)」と名付けられたそうです。

救出したカカスさんは自身のInstagramに、安心したように眠るエンカスちゃんやベッドで寄り添う姿などを投稿しています。カカスさんが、インタビューをされているときも、エンカスちゃんは傍らで愛嬌を振りまいています。エンカスちゃんは、救出されたときは、汚れていましたが、手入れをちゃんとしてもらっているようで、汚れて灰色っぽい毛は真っ白になり、穏やかな顔をしています。

そして、もし飼い主が見つからないようであれば、カカスさんはエンカスちゃんを家族として迎えるといっています。

このようにトルコの動物の文化として、猫は大切にされているのです。災害現場から、救出された猫のエンカスちゃんは、多くの人に勇気と希望を与えたことでしょう。

なぜ、トルコは猫を大切にするのか?

イメージ写真
イメージ写真写真:イメージマート

トルコは、猫が丁寧に扱われている国です。

トルコ人には猫が大好きな人が多いです。以前、筆者が旅行でイスタンブール に行ったときに、街には猫があふれていました。猫が日常生活に溶け込んでいます。

イスラム教の創始者ムハンマドが猫好きだったのも有名な話です。そのような背景があるので、特にイスタンブールでは、猫が民家やレストランなど街中を縦横無尽に行き交い、自由気ままに暮らしていました。

トルコは、この大地震で多くの犠牲者が出ており、エンカスちゃんは、きっと怖い思いをしていると思いますが、知らない人に救出されて逃げることも怯えることもなく、肩上に乗って懐いて映像を見ると、心が和みます。

保護された犬や猫の中には地震のため臆病になっている子も多くいます。不安なのです。動物の保護活動をしている人たちは、犬や猫に精神状態にも配慮して、ゆっくりと慣れさせいるそうです。被災地ではがれきや家の中から閉じ込められた動物を救出するボランティアも活動しています。

Yahoo!は、トルコ地震緊急支援募金(Yahoo!基金)の口座を開設しています。以下のサイトなので、ご関心のある方は、よろしくお願いいたします。

トルコ地震 緊急支援募金(Yahoo!基金)

https://donation.yahoo.co.jp/detail/1630054

まねき猫ホスピタル院長 獣医師

大阪市生まれ。まねき猫ホスピタル院長、獣医師・作家。酪農学園大学大学院獣医研究科修了。大阪府守口市で開業。専門は食事療法をしながらがんの治療。その一方、新聞、雑誌で作家として活動。「動物のお医者さんになりたい(コスモヒルズ)」シリーズ「ますみ先生のにゃるほどジャーナル 動物のお医者さんの365日(青土社)」など著書多数。シニア犬と暮らしていた。

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