【京都市中京区】4年越しの夢実現へ 区役所の屋上庭園で育てた自家製ホップで地ビール製造が始まるよ!
現在は「エビバデ京ホップ」の代表を務める橋本千恵さんが4年前に中京区役所の屋上庭園でホップの栽培を始めたときは、たった一人でお世話をしていたのだそう。今ではともに育ててくれる人たちがこんなに増えました。2023年4月3日、ホップの成長を見守ってきた仲間たちが蔓が絡まっていくネット張りの作業に集まりました。
中京区のコミュニティー「まちカフェ」で、「京都の街中に暮らす人たちが、もっと気軽につながり、楽しめる関係を作りたい」という橋本さんに、それまで日本ミツバチの飼育や花と緑の会などによる花畑などに使用されてきた屋上庭園での栽培が提案されました。2019年の冬から始まった取り組みで翌年、初めて植えた苗から取れたホップは僅かばかりでしたが、一般的に東北や北陸など寒い地方で栽培されているホップが、京都でもできるとの確信ができました。
増えだした仲間とともに、毎日朝夕の水やりを続け、2年目以降は、大変な苦労をして新潟の業者を見つけ、園芸品種から本格的なビールのできる品種へ植え替えました。新潟から送られてきた地下茎は育てやすいとされる品種のカスケード。培養土や赤玉土を混ぜ合わせた土壌に株を入れると芽を出します。蔓になってある程度の高さになったら花を咲かせ、それがホップです。実はならないんだそう。
花と緑の会の西村勇代表の指導やコロナ禍でもあったので、新潟の業者のオンライン講座などでの学習も重ねる中、ホップはみるみると成長し、2022年には、格段の差でホップを収穫することができました。会の名称のエビバデはエブリバディーの略でみんなで楽しくの意味が込められています。2023年1月には、京都市から京都環境賞の地球温暖化対策賞として表彰されました。
これまでは、収穫したホップを会員同士で生ビールに入れたり、乾燥してお茶にしたり、天ぷらにしたりして楽しんできました。「できあがったホップがまた可愛いんですよ」と語る会員のみなさん。この日、朗報がもたらされました。この夏の収穫に向けて、現在、西陣地域で新醸造所を建設中の「西陣麦酒」との共同で仮称「エビバデ京ビール」の製造がおこなえることになりました。
今年は、株分けにより、地域の福祉施設や個人宅などでも栽培するところが増えていて、一層多くの収穫が期待できそうです。この夏には、屋上庭園産の地ビールが飲めそうで、楽しみですね!
「エビバデ京ホップ」(外部リンク)京都市中京区西堀川通御池下る西三坊堀川町521(中京区役所屋上庭園内)