まさかの珍事? イ・ボミが出場資格を持つ日本女子プロゴルフ選手権の韓国中継で解説者を務めるワケ
女子プロゴルファーのイ・ボミとキム・ハヌルが、今日から開幕する国内メジャー「日本女子プロゴルフ選手権大会 コニカミノルタ杯」(9月10~13日、岡山県・JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部)で、テレビ中継の特別解説を務めることが分かった。
同大会を生放送する韓国の「SPOTV&ヘルス」チャンネルが、12日の第3ラウンドにキム・ハヌル、13日の最終日にイ・ボミを解説者として起用すると発表した。
そもそも、イ・ボミとキム・ハヌルは、今シーズンの日本ツアーのシード保持者で、この試合に出場できる資格を持っている。
だが、新型コロナウイルスの感染拡大で一時帰国しており、今もなお来日したくてもできないのが現状だ。
イ・ボミは日本の在留資格の期限が切れているため、韓国にいながら新たにビザを取得。しかし、新規取得者は、現在施行されている日本の入国制限措置では来日が不可能だという。
一方、キム・ハヌルの在留資格は切れていないが、韓国が入国拒否対象地域に指定された4月3日以降に日本を出国したため、再入国できずにいる。
そんな中、無観客ながらも開催を続けていた韓国女子ツアーは現在、新型コロナウイルス感染者の増加で、8月16日以降に相次いで試合が中止に。9月下旬までトーナメントの中止と延期が決まり、選手たちのスケジュールは約1カ月半、すっぽりと空いてしまったわけだ。
試合が行われていない今、韓国にいるイ・ボミとキム・ハヌルに日本ツアーのゴルフ解説の話が舞い込んだというわけだ。もちろん、2人が韓国でも屈指の人気を誇ることも起用の理由だろう。
解説者として起用されるのは、決して悪いことではない。ただ、本来は自分たちが出場している試合でもある。その解説を韓国で行うのだから、心境的には複雑だろう。
ちなみにキム・ハヌルは日本ツアーの開幕戦となった「アース・モンダミンカップ」の韓国での中継でも解説を務めており、今回が2回目。
イ・ボミは初めての解説で、こうコメントを残している。
「大会に出場できないですが、その代わりに解説を通じてゴルフファンのみなさんにお会いすることができます。選手たちのプレーを見ながら、たくさんのことを感じられるようで、個人的にもとても期待しています。解説の経験がなく、足りないところもあると思いますが、楽しみにしてください」
今まではプレーするばかりだったが、第3者の目で日本選手のプレーやコースの攻略の解説をする2人の姿はかなり新鮮だ。どんな話をするのか興味は尽きない。
日本で韓国のテレビ中継は見られないが、解説の感想についてはいずれ本人たちに聞きたいと思う。