【J3】ギラヴァンツ北九州の来季J2昇格が決定。J3で昨季最下位から、今季は一気に飛躍。
24日に行われたJ3リーグ第32節でギラヴァンツ北九州がカマタマーレ讃岐に4-0の勝利。今季の2位以内を確定させ、来季からのJ2昇格を決めた。
この日のホームでの勝利により勝ち点65とし、今節開始前に勝ち点54で並んだザスパクサツ群馬、ロアッソ熊本が残り2試合に全勝しても上回れないこととなった。
ギラヴァンツ北九州は2016年に前年J2の7位からまさかの最下位に転落し、J3に降格。2017年オープンしたミクニワールドスタジアム北九州(北九州スタジアム)初年度をJ3で迎える憂き目にあった。
降格後、J3リーグでの成績も低迷し、2017年は9位、2018年は17チーム中最下位に。
クラブの玉井正人社長はJ2再昇格への3年計画を新たに立て、今季から就任した小林伸二監督(スポーツダイレクター兼任)にこれを託した。
3年計画の1年めは多難も予想された。降格後2年間でJ2在籍時の選手を多く放出。新たに若返りを図るにも、最下位のチームにあって戦力獲得でも苦しんだ。「オファーして返事のなかなか来ない選手に対しても、こちらから締め切りを決め、結局ダメなら『もういる選手でやろう』と腹を括った」。
シーズン当初の順位目標は「シーズ終盤までなんとか中位につけ、上を狙えれば狙う」。しかし開幕後からキャンプ時からの厳しい体力トレーニング、選手の体脂肪率管理の成果が早くも出た。前年まででは75分以降の失点が目立ったチームが大きく変化。4-4-2を基本フォーメーションとし、守備ラインでボールを奪うと3-5-2に変換、両サイドバックが高いポジションを取る戦い方を消化した。
夏場(7月6日から8月4日)に一時5戦連続勝利なしと苦しんだものの、中断期間を挟んだ9月のアウェー4連戦(ホームスタジアムがラグビーW杯ウェールズ代表の練習場となったことによる)を4連勝で凌ぐなど、波に乗った。また、夏の移籍ウィンドーで獲得した高橋大悟(清水エスパルス)が7得点、北川柊斗(モンテディオ山形)が6得点と結果を出し、課題だった得点力不足の解消の助けとなった。
2010年以来、2度めのJ2昇格を決めたギラヴァンツ北九州。残り2節でJ3優勝を狙いに行く。