ノルウェー皇太子夫妻が性の祭典オスロ・プライドを初訪問
北欧ノルウェー最大級のLGBTQIの祭典、オスロ・プライドが14~23日に開催中。
王宮へと続くカール・ヨハン通り沿いでは、プライド広場が臨時に設置されている。
ノルウェーでは、性的少数者は差別を未だに受けている実情もある。偏見の目にさらされることを恐れる人が安心できるようにと、出入り口の警備は厳しめで、警官の姿も多い。
20日、王位継承権をもつホーコン皇太子とメッテ・マーリット皇太子妃が夕方5時にプライド広場に現れた。
王室の広報とプライド側によると、ノルウェー国王夫妻はプライド行事を視察に来たことはなく、皇太子夫妻の訪問は今回が初めてだという。
夫妻はセクシュアル・マイノリティの認知運動などに携わる団体やオスロ市のブースを訪問後、現場でボランティアとして働くスタッフと交流した。
人々は突然の皇太子夫妻の登場に驚き、スマホで写真を撮る人が続出。夫妻は市民とも挨拶をした。
王室メンバーの訪問は、多様性のある性の社会を支持するとして、強いシグナルを社会に送る。
「訪問は素晴らしいことであり、重要な意味をもつ。夫妻は、ノルウェーでの平等と多様性のための闘いのロールモデルと応援団として、これまでもその姿勢を明確にしてきた」とプライド祭の代表ドレイエル氏は報道陣に語る。
皇太子夫妻の初のプライド訪問は地元メディアでも報道された。
夫妻は今回はイベント会場の訪問のみで、週末の大規模な行進には参加予定はないという。
いつか、王室メンバーが行進の先頭に立つ日が訪れるのかもしれない。
Photo&Text: Asaki Abumi