まるで魔法書?!文明再建を1冊で学べるThe Bookとは?
こんにちは、テックジャーナリストで兼業主夫のヒデです。幼少期に百科事典が楽しかったのを思い出しました。
The Bookは「文明を学べる究極の本」というコンセプトの製品。医学・電気・農業から武器・楽器・ゲームに至るまで詳細に解説されているほか、芸術性も高く、読んでいて飽きません。
言語は英語と日本語から選べるので、書物として読みたい方、芸術性を優先したい方、どちらも満足できます。さっそく中身を見ていきましょう。
さまざまな仕組みが楽しく学べる
コンセプトは百科事典とよく似ていますが、調べるのではなく各分野でまとめられているのがThe Bookの良いところです。
医学分野は体の仕組みから応急処置など、興味を持つような順序でまとめられています。ひと通り読めば物事の仕組みがわかるので子供と一緒に読んでいくのもいいと思います。
挿絵はリアルなものだけでなく、不思議な描写も多く取り入れられています。実際の仕組みがわかるとともに、見ていて飽きず、誰もが興味を惹かれてしまうのが特徴です。
「読めば文明を再建できる」というコンセプト
滅びた文明を科学で一から作り直していくあの人気漫画のように、この1冊があれば文明が再建できる、というコンセプトで書かれているのも面白いところです。
書かれている内容はラジオなどの現代文明だけでなく、楽器など古典的な仕組みから連なって書かれています。
この本が時間を超えて過去に戻ったら今の文明がもっと進んでしまうかも...みたいな空想をしてしまう一冊です。各技術が2ページにわかりやすくまとめられているので何度も読み返してしまいます。
つくったのはドバイのメーカー
製作したのはドバイを本拠地とするHungry Minds社で、出版専門の珍しい会社です。世界中のさまざまな国出身のメンバーで構成されるこの会社では、常に新しいアイデアが生まれているそう。
The Bookを作ったメンバーの経歴も面白く、クラウドファンディングですでに成功をおさめているのもうなづけます。
日本では同じような発想があっても資金が集まらなそうですが、実際にこれまで何冊もリリースしてきている実績がこの本のクオリティを裏付けしてくれますね。
挿絵を描いているレフ氏もアートだけでなく建築など他分野の知識があるからこうした深みが出ているんでしょう。
アナログなのにこんなに面白いなんて
普段はガジェットなど、テック製品ばかりに惹かれている私ですが、今回ばかりはこの本に魅了されてしまいました。
内容から装丁まで細部に渡って作り込まれているので、読んでいて楽しいというよりも「さわっていて心地が良い」という印象。
The Anthem to Humankind(人類への賛歌)、The Black Book、The CARDSなどこれまでに出版された他の本も揃えて本棚に飾ってみたいですし、内容にも興味があります。
アナログなものでも知識欲や所有欲が満たされるとこんなに楽しいんだ、と再確認させてくれるとても良い製品でした。