タスク漏れゼロへ。「HiDock」がオンライン会議を完全管理
こんにちは、テックジャーナリストで兼業主夫のヒデです。ほかのAI要約ガジェットとは一線を画す使い心地でした。
HiDockはいわゆるAI要約ガジェットとPC用のマルチドックが一体となった製品。これ一つでノイズキャンセル機能、イヤホンへのスムーズな切り替え、高速なType-Cポートの増設、HDMI出力など、さまざまな機能が利用可能になるのがメリットです。
AI要約ならPLAUD NOTEなど他にもコンパクトなものがあるのになぜ据え置き?と思う方も多いと思いますが、実はこれ、据え置きがポイントなんです。詳しく解説します。
据え置きだからこそ使う
そもそもHiDockはPLAUD NOTEなどのポータブル型製品とは根本的に使うシチュエーションが違います。
常にデスクトップに設置しておけば、Google Meetなどを開始すると自動的に録音が始まるため、録り忘れる心配がありません。
ポータブル製品はどこでも使えて便利なものの、いざ使おうという日の前にバッテリーのチェックが必要な点が不便だと感じていました。
一方でHiDockは常にそこにあって電源供給されている状態なので、自宅でリモートワークが多い方には他製品よりも便利に感じてもらえるのではないかなと思いました。
製品サイト
HiDock
オフィシャルサイト
多機能ドック、AI要約以外でも大活躍
HiDockはAI要約だけにフォーカスせず、デスクトップの相棒というコンセプトで作られているのがポイントです。
Dual 4K@60Hz HDMIやラップトップへの100W給電、高速なUSB接続にメモリーカードスロットなど、接続しておけば要約以外にもかなりの高機能を提供してくれるので、必然的に据え置きしておきたくなる点がよく考えられているなと思いました。
AI要約以外にここまで機能を提供してくれるのならば、ラップトップを自宅でデスクトップとして使用している私のようなユーザーには最適です。
AI要約機能が秀逸
実際に日本語で他社と打ち合わせをしました。(公開の許諾はとっています)電動ワゴンに関する打ち合わせだったのですが、要約機能が秀逸です。
各自の発言に関しては、日本語では多少の誤変換が見られるものの、要約に関しては全く問題なく、必要な箇所を的確にまとめてくれます。
メンバーシップは3種類でHiDock購入だけでもかなりの機能を提供してくれています。これらは永年無料なので、サブスクに抵抗がある方は良いかもしれません。
要約テンプレートは通常プランだと4つ、プロプランだと21種選べるのでより高精度なまとめが可能になります。エンジンもChatGPTだけでなくClaudeAIも選べるので、イマイチだなと思ったら別のエンジンで再生成できるのも良い点です。
何より便利だったのが、今後双方のアクションを自動でまとめてくれる点です。打ち合わせ中で「こちらからこれを送りますね」みたいな会話はよくあると思うのですが、わざわざメモしてカレンダーに期日を記入するのが非常に面倒でした。
HiDockではこれらを自動的にまとめてどちらが何をいつまでにすれば良いか記録してくれるので会議に集中できます。後から見返せる状態で正確にタスクを記録してくれる性能は他のAI要約ガジェットよりも優れていると思います。
また、英語での打ち合わせならもっと便利です。基本ミスタイプもなく、話者識別も正確なのでかなり便利に使えました。ちなみに話者識別はプロプランからしか使えないので注意してください。
ソフトウェアはウェブ形式になっている
ソフトウェアはブラウザ上で動くようになっているため、毎回特定のURLにアクセスが必要です。もしかするとここを懸念するユーザーも多いかもしれません。
ただ、UIは優れており、音声の長さと日付から生成されるファイル名のおかげで、少しミスして録音されたものでもすぐに判別可能です。個人的には特に問題を感じませんでした。
エクスポートは多くの形式でできるので様々なシチュエーションに対応できるほか、SRTとしても書き出せるので、オンライン対談をYouTubeで公開したい時などに便利です。
会話中にボタンをクリックすることで重要な情報を見つけやすくするVoiceMarks機能も他製品にはない便利な機能だと感じました。
据え置きドックとしても申し分なく、AIとしても優秀な製品
まずは据え置きドックとして優秀で、他のドック製品と比較しても遜色ないので、それならAI機能もあるこれにしよう、という選択肢はありだと思います。
あえて不便だったところを挙げると、イヤホンがかなり装着しづらい点でしょうか。耳のサイズによっては聞こえづらく感じるかもしれません。
また、話者識別がサブスクプランにしかないのも少し不満でした。無料プランでも2人くらいまでの会話ならしっかりと分けて認識してくれれば良いのですが、混ざって表示されることが多く、どちらが何を話したのかを後から段落分けする手間が発生します。
オンラインの2者間通話はこちらの音声と向こうの音声がそもそも分かれているので、せっかく独自フォーマット(hda拡張子)で記録するなら、別々に記録して完璧に分けるなどしてもらえればよりアップグレードの線引きがしやすくて良いと思いました。(2者間が多い人は無料版、多者間通話が多い人は有料版、など)
とはいえ、製品としては非常に優秀で、要約に関しては現在自分の仕事スタイルに欠かせないものになっています。インタビューを後から見返してポイントを素早く拾ったり、打ち合わせで次にやることを即座に確認できて非常に便利です。
私のようにリモートでの打ち合わせや記録が多い方にとっては、かなり時間を短縮できて便利な製品なので投資する価値は十分にあると感じました。