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服や持ち物を床に落としっぱなしにする子どもにどう声かけする?【小学校教師が教える効果的な方法】

じんちゃん先生教育/子育て/学校

 「うちの子、服や持ち物を床に落としっぱなしにしてしまうので、部屋が片付きません。すごく困ってます。」というママの悩みを聞きました。わかります!大変ですよね。我が家もそうでした。でも、こんなふうすると、子どもが部屋を片付けてくれるようになります。

1.なぜ子どもは服や持ち物を床に落としっぱなしにするのか?

 子どもが服や持ち物を床に落としっぱなしにするのは、大人が思うよりも深い理由があります。それは、「自分の居場所を確保する」という心理です。子どもは、自分の部屋や自分のスペースに自分のものを置くことで、自分の存在感や安心感を得るのです。だから、服や持ち物を床に散らかすのは、子どもなりの愛着行動だと言われています。

 「でも、それがわかったところで、服や持ち物を床に落としっぱなしにする子どもに対して、叱ったり、無理やり片付けさせたりするのは、私なんでしょ?」と思う気持ち、わかります。そんな、お悩みのママに、紹介したい3つのコツがあります。

2.子どもに自分で片付けさせるための3つのコツ

 子どもに自分で片付けさせるためには、以下の3つのコツがおすすめです。

⑴子どもの気持ちを認める

 子どもが服や持ち物を床に落としっぱなしにするのは、自分の居場所を確保するためだということを、まずは親が理解してあげましょう。そして、子どもの気持ちを認めてあげる言葉がけをしましょう。例えば、「この部屋は、〇〇くん(ちゃん)の大切な場所だよね。〇〇くん(ちゃん)のものがたくさんあって、楽しそうだね。」と言ってあげると、子どもは親に理解されたと感じて、安心します。また、子どもの服や持ち物に対する愛着や興味を尊重してあげることも大切です。例えば、「この服、かわいいね。次はいつ着るの?」「このおもちゃ、面白そうだね。どうやって遊ぶの?」と言ってあげると、子どもは親に興味を持ってもらえたと感じて、嬉しくなります。

⑵子どもに片付けのメリットを教える

 子どもに自分で片付けさせるためには、片付けることのメリットを教えてあげることも大切です。子どもは、片付けることが面倒くさいだけでなく、自分のものを失うことにも抵抗を感じるかもしれません。そこで、親は、片付けることで得られる良いことを具体的に伝えてあげましょう。例えば、「片付けると、部屋が広くなって、もっと遊びやすくなるよ。」「片付けると、自分のものが見つけやすくなって、時間が節約できるよ。」「片付けると、自分のものが傷まないで、長く使えるよ。」と言ってあげると、子どもは片付けることに意味や価値を感じるようになります。

⑶子どもに片付けの方法を教える

 子どもに自分で片付けさせるためには、片付ける方法を教えてあげることも大切です。子どもは、片付けることが難しくて、どこから手をつけていいかわからないかもしれません。そこで、親は、片付ける方法を簡単でわかりやすく教えてあげましょう。例えば、「服は、洗濯かけにかけるか、クローゼットにしまうか、どっちがいいかな。」「おもちゃは、種類ごとに箱に入れて、ラベルを貼ると便利だよ。」「本は、本棚に立てて、サイズ順に並べるときれいだね。」と言ってあげると、子どもは片付けることが習慣になりやすくなります。

3.学校ではどんな指導や声掛けをしているの?

 子どもが服や持ち物を床に落としっぱなしにするのは、家庭だけでなく、学校でもよくあることです。学校では、どうしても片付けのできない子どもたちに、自分のものを大切にすることや、自分のものを自分で片付けることを教えるために、どんな指導や声掛けをしているのでしょうか?小学校で実際にやっていることを紹介します。

⑴子どもたちに、自分の机やロッカーに自分の名前や好きな絵を貼らせて、自分のものに愛着を持たせる

「この机は〇〇くんのだよね。どんな絵を貼りたい?」
「ロッカーには自分の好きなものを飾っていいよ。自分のものだから、大切にね。」
「みんなの机やロッカーはどれも個性的で素敵だね。自分のものを自慢してもいいよ。」

⑵子どもたちに、自分の持ち物に名前やマークをつけて、自分のものを見分けやすくする

「名前やマークをつけると、自分のものがすぐにわかるよ。どんな名前やマークにする?」
「名前やマークをつけたら、他の人と間違えないようにしようね。自分のものは自分で管理するんだよ。」
「名前やマークをつけると、自分のものに特別な意味があるように感じるよね。自分のものは自分で大切にするんだよ。」

⑶子どもたちに、自分の服や持ち物を決められた場所に置くことをルールにして、毎日チェックする

「服や持ち物は決められた場所に置くのがルールだよ。ルールを守ったら、できたよシールを貼ろうね!」
「服や持ち物を片付けたら、先生に教えてね。先生はみんなのことを見ているよ。」
「『とりあえず箱』を作ったよ。急いでいる時や片付ける場所がわからないものは、ここに入れようね。」

⑷子どもたちに、自分の服や持ち物を片付けることを褒めて、自信ややる気を持たせる

「服や持ち物をきちんと片付けたね。えらいね。自分のものを大切にすることができるね。」
「服や持ち物を片付けるのが上手だね。すごいね。自分のものを自分で管理することができるね。」
「服や持ち物を片付けるのが早いね。素晴らしいね。自分のものを自分で片付けることができるね。」

⑸子どもたちに、自分の服や持ち物を片付けることを楽しくするために、ゲームや競争などを取り入れる

「服や持ち物を片付けるのをゲームにしよう。どれだけ早く片付けられるか、タイマーで計ってみよう。」
「服や持ち物を片付けるのを競争にしよう。どの班が一番きれいに片付けられるかな?」
「今から一人10個拾うよ!よーい、どん!」

 これらの指導や声掛けは、子どもたちに自分のものを大切にすることや、自分のものを自分で片付けることを身につけさせる効果があります。私も家で試したらかなり効果がありました。

まとめ

 服や持ち物を床に落としっぱなしにするのは、子どもなりの愛着行動であり、自分の居場所を確保する心理があることを理解してあげることが大切です。また、子どもに自分で片付けさせるためには、子どもの気持ちを認める、子どもに片付けのメリットを教える、子どもに片付けの方法を教えるという3つのコツを覚えておきましょう。さらに、学校では、子どもたちに自分のものを大切にすることや、自分のものを自分で片付けることを教えるために、様々な指導や声掛けをしていることを紹介しました。家庭でも、学校と同じようなことをしてみると、子どもの態度や行動に変化が表れてきますよ。

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