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宮城の一大イベント 仙台七夕まつり 今年も“雨のジンクス”健在?

小杉浩史気象予報士 / ウェザーマップ所属
昨年の仙台七夕まつりの様子(著者撮影)

あす8月6日(火)から8日(木)にかけて仙台七夕まつりが行われます。昨年は3日間で200万人を超える人出を記録し、東北の夏を代表するお祭りの一つとも言えるでしょう。

ただ、実は地元の人の間では「七夕まつりは雨に降られる」というジンクスもあるようなイベントでもあります。今年もこのジンクス通りとなるかもしれません。

過去の統計は?

仙台の七夕まつりは月遅れの七夕=毎年8月6日~8日開催と日付が固定されています。

仙台管区気象台の天気出現率(日ごとに過去の天気がどうだったかを調べたもの)によると、8月6日~8日の仙台は晴れた割合が40~47%と最も多くなっていますが、雨の割合もやや多く、各日とも33%となっています。

仙台の天気出現率(仙台管区気象台の調査データより著者作成)
仙台の天気出現率(仙台管区気象台の調査データより著者作成)

33%で3日間開催されますので「1日くらいは降られてもおかしくないような時季」ということが言えるでしょう。「雨に降られる」というジンクスがあるのも納得です。

今年の雨の原因は?

そして今年もこのジンクス通り、雨の降る日がありそうです。

台風8号の予想進路図(提供:ウェザーマップ)
台風8号の予想進路図(提供:ウェザーマップ)

まず5日(月)18時現在、台風8号が四国の南を進んでいて、今夜~あすにかけて九州を中心に大荒れの天気になりそうです。ただこの台風はサイズが小さく、また宮城からは離れた所を進みますので、七夕まつりへの直接の影響はなさそうです。

台風9号の予想進路図(提供:ウェザーマップ)
台風9号の予想進路図(提供:ウェザーマップ)

また南の海上にはもう一つ台風9号がありますが、これも当面は宮城県から遠く離れた所を通る見込みです。

今年、雨の原因となりそうなのは、これらの台風ではなく高気圧です。

8月6日(火)9時の予想天気図(提供:ウェザーマップ)
8月6日(火)9時の予想天気図(提供:ウェザーマップ)

ここ最近、宮城県は太平洋高気圧に覆われて安定した晴天が続いていましたが、高気圧の中心が今後は東に離れます。この高気圧の縁を回って湿った空気が流れ込むようになるため、日本海にあるもう一つの高気圧との間で雨雲・雷雲が発達しやすくなります。

あす6日~8日(木)の発雷確率(提供:ウェザーマップ)
あす6日~8日(木)の発雷確率(提供:ウェザーマップ)

宮城県でも、七夕まつり期間中の午後は雷の発生する確率が高くなっています。特に8日(木)は平野部でも確率が高く、七夕まつり会場でもにわか雨がありそうです。

仙台七夕の吹き流しは雨に弱い

仙台七夕の吹き流しは和紙でできているのが最大の特長です。それによりビニールとは違う趣を感じることができるのですが、それは同時に「雨に弱い」という弱点でもあります。

そのため雨が降ってくると、屋根がないところに設置される吹き流しは、雨から守るために透明なビニールのカバーがかぶせられます。

ビニールをかけられた吹き流し(2018年 著者撮影)
ビニールをかけられた吹き流し(2018年 著者撮影)

今年も午後はこうしてビニールをかぶせられるタイミングがあるかもしれません。

せっかくのイベントに「水を差す」程の雨にならないことを願うばかりです。

気象予報士 / ウェザーマップ所属

東京都出身。大学卒業後、会社員やフリーターなどを経て、2012年に気象予報士を取得。2015年からミヤギテレビにて気象キャスターとして出演中。趣味はバイクに乗ること、目標は「宮城の天気と言えばこの人!」と言われること。南東北の北東から、天気の怖さと面白さをお伝えします。

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