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年末恒例のカーリングカレンダーが発売。2023年はチームの垣根を超えてあの名コンビが見参!

竹田聡一郎スポーツライター
常呂のビート畑でブラシとビーツを掲げるカレンダー未使用カット 撮影:上野勇

 2022年も間もなく師走を迎える。カーリング界でも風物詩であるカレンダー販売がはじまり、既にフォルティウスロコ・ソラーレといった人気チームのオリジナルカレンダーが好評発売中だ。

 その中でもこの冬、話題になっているのはその2チームから小野寺佳歩と鈴木夕湖がタッグを組んで参加した「Curling Cares Calendar」だ。このプロジェクトはカナダ・カルガリーのカーリングニュース主催で2014年に開始され、登場する世界トップカーラーが自身の意志で寄付先を決定し、経費を除いた利益の全額を社会課題解決に取り組む団体への寄付に充てるという活動だ。

 国内ではどうぎんカーリングスタジアムやアドヴィックス常呂カーリングホールで購入できるほか、ネットショップ「BASE」でも注文できる。その特設ページで鈴木は「少しでも幸せなわんこが増えてほしいと願い」と動物愛護団体へ、カーリング界屈指のアスリートである小野寺は「私自身、日々スポーツをしていて喜びや幸せを感じていて、同じように難病の子どもたちにも喜びや幸せを感じて欲しい」と難病を抱える子どもたちをスポーツを通じて支えるNPO法人に、それぞれ寄付することを公表している。

 また、お国柄や選手のキャラクターを体現した写真が採用されることも例年、話題となっている。

 日本人カーラーに関しては2019年版に藤澤五月(ロコ・ソラーレ)が浴衣姿でブラシを携えて登場したのを皮切りに、2020年には山口剛史(SC軽井沢クラブ)が軽井沢アイスパークの氷上に侍として君臨し、2021年には吉田知那美・夕梨花姉妹(ロコ・ソラーレ)が洞爺湖の温泉でカーリング姿を披露すれば、昨年の2022年版には清水徹郎(北海道コンサドーレ札幌)が宮の沢白い恋人サッカー場で紋付袴でシュートを放つという個性爆発っぷりだ。

 気になる鈴木&小野寺が登場するのは2023年6月の写真だが、2選手は「それは購入してからのお楽しみです。常呂で撮りました」としながら「私たち”らしさ”がたっぷり詰まった明るく面白い1枚になっています!」(小野寺)、「声と匂いが感じられるような4Dな仕上がりになってます! 乞うご期待!」(鈴木)と、それぞれ納得の仕上がりのようだ。

小野寺の実父であり、ロコ・ソラーレのコーチでもある小野寺亮二コーチの本職は農家。その広大なジャガイモ畑でも撮影は行われた。セット販売のポストカードとして入手可能の一枚。 撮影:上野勇
小野寺の実父であり、ロコ・ソラーレのコーチでもある小野寺亮二コーチの本職は農家。その広大なジャガイモ畑でも撮影は行われた。セット販売のポストカードとして入手可能の一枚。 撮影:上野勇

 2014年から2022年までの8年間で約7000万円の寄付が集まった実績を持つこのプロジェクト。永く広く続いて欲しいというのは全カーラーの総意だろう。あるいは2024年版に指名され、登場する日本人カーラーは誰だ、と今季の活躍と照らし合わせてあれこれ予想するのも、また違ったカーリングの楽しみを生むかもしれない。

特別公開されたメイキング映像(https://www.youtube.com/watch?v=RL-2vN37k_o)では息の合ったやり取りを明かしている。 撮影:上野勇
特別公開されたメイキング映像(https://www.youtube.com/watch?v=RL-2vN37k_o)では息の合ったやり取りを明かしている。 撮影:上野勇

【Curling Cares Calendarに参加している日本人カーラーと支援団体一覧】

2019年版/藤澤五月(ロコ・ソラーレ)

国際協力NGO ジョイセフ」(東京都新宿区)

2020年版/山口剛史(SC軽井沢クラブ)

日本車いすカーリング協会」(東京都港区)

三才山病院 就労チームグリーン」(長野県上田市)

2021年版/吉田知那美・吉田夕梨花(ロコ・ソラーレ)

チャイルド・ケモ・ハウス」(兵庫県神戸市)

2022年版/清水徹郎(北海道コンサドーレ札幌)

こども食堂北海道ネットワーク」(北海道札幌市)

2023年版/小野寺佳歩(フォルティウス)・鈴木夕湖(ロコ・ソラーレ)

Being ALIVE Japan」(東京都世田谷区)

ピースワンコ・ジャパン」(広島県神石郡神石高原町)

スポーツライター

1979年神奈川県出身。2004年にフリーランスのライターとなりサッカーを中心にスポーツ全般の取材と執筆を重ね、著書には『BBB ビーサン!! 15万円ぽっちワールドフットボール観戦旅』『日々是蹴球』(講談社)がある。 カーリングは2010年バンクーバー五輪に挑む「チーム青森」をきっかけに、歴代の日本代表チームを追い、取材歴も10年を超えた。

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