オースティンが本塁打王を獲得すれば、岡本と村上以外のセ・リーグ本塁打王は5年ぶり
9月5日を終え、セ・リーグの本塁打トップには、23本の村上宗隆(東京ヤクルト・スワローズ)が立っている。村上に次ぐのは、22本の岡本和真(読売ジャイアンツ)とタイラー・オースティン(横浜DeNAベイスターズ)だ。
過去4シーズンとも、セ・リーグの本塁打王は、岡本か村上、あるいはこの2人が獲得してきた。2020年が31本塁打の岡本、2021年がともに39本塁打の岡本と村上、2022年が56本塁打の村上、2023年は41本塁打の岡本だ。また、この4シーズンとも、彼らのうち、本塁打王ではないほうは2位――2020年は大山悠輔(阪神タイガース)と並ぶ2位タイ――位置した。
今シーズン、オースティンが本塁打王を獲得すれば、岡本と村上以外では5年ぶりのセ・リーグ本塁打王となる。これは、オースティンに限ったことではないが、今のところ、その可能性が最も高いのはオースティンだ。4位の牧秀悟(横浜DeNA)は、トップの村上と4本の差がある。
ここまで、岡本と村上が全試合に出場しているのに対し、オースティンの出場は、横浜DeNAの119試合中83試合に過ぎず、2人より35試合以上も少ない。一方、ホームラン1本当たりの打数は、岡本が20.55、村上が18.22、オースティンは14.27だ。両リーグ最多の30本塁打――25本以上は他に皆無――を記録している山川穂高(福岡ソフトバンク・ホークス)は15.40打数/本なので、オースティンの数値はそれを上回る。
この点からすると、ここからレギュラーシーズンが終わるまで、怪我に見舞われることなく過ごせば、オースティンは本塁打王を獲得できるのではないだろうか。
オースティンが過去にシーズン20本塁打以上を記録した、2020年と2021年の数値を比べると、2020年は、岡本が14.19打数/本(31本)、村上が15.14打数/本(28本)、オースティンは11.90打数/本(20本)。2021年は、それぞれ、13.36打数/本(39本)、12.82打数/本(39本)、13.32打数/本(28本)だ。オースティンの出場は、2020年が65試合、2021年は107試合だった。
ちなみに、2020~23年のすぐ前の4シーズン、2016~19年は、セ・リーグ本塁打王の延べ4人中3人が横浜DeNAの選手だった。2016年に44本塁打の筒香嘉智、2018~19年に41本塁打と43本塁打のネフタリ・ソト(現・千葉ロッテ・マリーンズ)がそうだ。
今世紀のセ・リーグ本塁打王は、ヤクルト/東京ヤクルトが延べ8人、横浜/横浜DeNAが延べ7人、読売が延べ6人、中日ドラゴンズが3人、広島東洋カープが2人、阪神タイガースは0人となっている。