再び前線北上し西日本で警戒!近畿や関東も雨脚強まる…九州南部は梅雨明けの可能性も:気象予報士解説
2日はいったん南下していた梅雨前線が再び北上に転じ、すでに大雨になっている西日本などの各地でさらに降水量が上乗せされるおそれがあります。
雨の範囲は次第に広がり、午後は近畿や東海、そして夜は関東でも雨脚が強まりそうです。
一方、九州南部では2日以降晴れ間が多くなり、早くも梅雨明けする可能性が出てきています。
雨域は北上しながら東へ
2日は午前は西日本中心に前線の雨雲がかかり、特に中国地方を中心に激しく降りそうです。
午後になると次第に東海や北陸、それに岐阜・長野あたりまで雨の範囲が広がり、夜は関東でも雨脚が強まるでしょう。
西日本では1日と比べると2日は断続的な降り方になるところもありますが、すでに1日の時点で九州や山口、また愛媛・和歌山の一部では100~200ミリの大雨になっているので、雨がやむ時間帯があっても気象庁のキキクルで危険度を確認しながら行動してください。
大雨はこれで終わりではない
3日(水)になると前線はさらに北上して、北陸や長野、山形・福島で警報級の大雨になるおそれがあります。これらの地域は4日(木)にかけても雨が長引く可能性があり、引き続き最新の情報に注意が必要です。
九州南部は平年より大幅に早い梅雨明け?それとも「梅雨の中休み」?
このさき4日(木)以降、九州北部~東北にかけてはズラッと曇りマークが並び、ぱっと見でつかみどころのない予報になっていますが、これは梅雨前線の動きにまだ不確実性が大きいため。
今のところ4日(木)以降は北陸や山陰中心に雨が降りそうですが、現時点で曇りマークのところも予報が雨あるいは晴れに変わる可能性があります。
一方、鹿児島など九州南部ではしばらく晴れ間が広がる可能性が高くなっていて、場合によっては2日(火)または3日(水)の時点で梅雨明けが発表されることも。もちろん「梅雨の中休み」という考え方もあり得るのですが、九州南部の梅雨明け平年が7月15日ですから、もし梅雨明けすれば今年の梅雨期間は1か月に満たない(しかもその間に集中的に雨が降った)ということになります。
いずれにしても、そのくらい太平洋高気圧の勢力が今後強くなるということを意味しているので、全国的にこれまでよりさらにレベルアップする蒸し暑さへの対処が必要です。
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