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「Xもやめました」。女性芸人を取り巻く“しんどさ”ついて「オダウエダ」が思うこと

中西正男芸能記者
「オダウエダ」の小田結希さん(左)と植田紫帆さん

2021年に女性芸人ナンバーワン決定戦「THE W」の王者になった「オダウエダ」。他に類を見ない世界観と、小田結希さん(28)、植田紫帆さん(32)それぞれの得難いキャラクターで地位を確立しました。5月5日には単独ライブ「惑星オダウエダ」(東京・ルミネtheよしもと)も開催。力強く歩みを進める二人ですが、昨今注目されている“顔ファン”など女性芸人にまつわる問題についても持論を展開しました。

Xをやめた

植田:あの~、本当にありがたいことに「THE W」優勝以降、ネタ以外のお仕事もグッと増えました。優勝前と比較すると、20倍くらいにはなっているかもしれません。

ロケだとかいろいろな種類のお仕事をさせてもらう中で、やればやるほど、やっぱり二人ともネタが好きなんだなということに気づいたといいますか。

目標にしているのも「キングオブコント」という舞台ですし、そのためにはネタの力をつけておかないといけない。今回の単独ライブもそこを鍛える目的でやるんですけど、どれだけたくさんお仕事をさせてもらっても、そこだけはやっておかないといけない。そこを改めて噛みしめることにもなっています。

小田:二人の人間的なところも見てもらえるようになったといいますか、植田は植田のお仕事、小田は小田のお仕事をいただけるようになりました。そこが伝わっているとするならば本当にありがたいことだと感じています。

植田:いろいろなお仕事をいただけることは本当にありがたいんです。それが大前提ではあるんですけど、そんな中で「女性の代弁者」みたいなポジションでしゃべることが用意されていることもありまして。

これには、我々としては、女性というもの全体を背負っての話はできませんし、恐らく求めてらっしゃるような話にもならないと思うので、本当に好き勝手言わせてもらうか、もしくは最初からお断りをさせてもらうことも正直あるんです。

そこで女性代表的な立場で話す。それを良しとする人がいてももちろん全然かまわないと思うんですけど、私たちとしては違うのかなと。

やれ男だ、女だという時代じゃないと言われつつも、女性芸人はまだ“珍しいもの”という感覚がベースにあるのかもしれませんけど、そのあたりのお仕事とどう向き合うのか。そこが今の女性芸人が通る一つの道かもしれませんね。

あと、小田は特に感じているかもしれませんけど、女芸人ならではのファンの皆さんとの向き合い方。ここも現実的にいろいろあると思います。

小田:どんな仕事にも「ん?」と感じることはあると思うんですけど、人前に出る芸人という仕事だし、女性だし、私の場合は下ネタもするので、より一層、いろいろと言われやすいのかなとは思っています。

私は芸人という仕事が好きでやっていますし、それがあるから、やっていて「イヤだな」と思うこともほとんどないんですけど、できればあまり関わりたくないような人と関わることがあるのも事実です。

実際に劇場に足を運んでライブを見てくださるような方は、本当にネタが好きで、私たちの笑いが好きで来てくださっている方が圧倒的に多いと思うんですけど、SNSなどにコメントを送ってくる人の中にはそうでない人もいます。

自分が好きな仕事をやっている中で、思ってもない言葉を言われるのはつらい。しんどさを感じるもの本当のことです。

植田:そのあたりをね、小田は本当にうまいことやってくれていると思います。SNSの精査もしていて、少し前にXもやめましたし。

小田:何万人かの方がフォローしてくださっている場でもあるので、自分たちのライブを広めたりする場としては便利なんですけど、それ以外の要素もたくさんあるなと。芸人として武器にもなることなんですけど、シンプルに「しんどいなら、やる必要はない」と思って3月ごろですかね、やめました。

幸い、植田が“人間まとめサイト”みたいな人なので情報はそこから聞けますし(笑)、今のところ、全く困ってはなくて快適に暮らしています。

植田:このあたりの線引きというのも、今の時代は大切なんだろうなと思います。幸い、小田は本当に上手なんで相方としても助かっています。SNSにたまっていく日々のネガティブな気持ちが爆発することもあるでしょうしね。日々誰かが誰かとケンカしている。その場からサッと出るのも一つの手なんだろうなと横から見ていて思いもします。

芸人という仕事

植田:いろいろな状況もありますけど、でも、結局、私たちはお笑いが好きですし、お笑いの力が求められることをやっていきたい。それはネタでもあるだろうし、テレビのバラエティーでの動きでもあるだろうし、そこで力を出していければなと思っています。

そうやって本当に好きなことを本気でやっていくことが「オダウエダ」の寿命を長くするんだろうなとも思いますしね。

小田:お笑い全般好きなんですけど、その中にも本当にたくさんのジャンルがありますし、いろいろなやり方もあるし、本当に芸人ってすごい仕事だと思います。だからこそ、そこをただただ頑張りたいとも思います。

植田:ネタも、バラエティーも、ラジオも、ロケも思いっきりやりたいですし、ドッキリにももっと引っかかりたいですしね(笑)。やりたいことはたくさんあるので、そこにまい進していきたいと思っています。

(撮影・中西正男)

■オダウエダ

1995年6月26日生まれで愛媛県出身の小田結希と91年7月1日生まれで大阪府出身の植田紫帆が2014年にコンビ結成。二人ともNSC大阪校36期生。17年に活動拠点を大阪から東京に移す。2021年、女性芸人ナンバーワン決定戦「THE W」で優勝。単独ライブ「惑星オダウエダ」を5月5日に東京・ルミネtheよしもとで開催する。

芸能記者

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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1999年にデイリースポーツ入社以来、芸能取材一筋。2019年にはYahoo!などの連載で約120組にインタビューし“直接話を聞くこと”にこだわってきた筆者が「この目で見た」「この耳で聞いた」話だけを綴るコラムです。最新ニュースの裏側から、どこを探しても絶対に読むことができない芸人さん直送の“楽屋ニュース”まで。友達に耳打ちするように「ここだけの話やで…」とお伝えします。粉骨砕身、300円以上の値打ちをお届けします。

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