文在寅大統領の支持率が急落した原因 6週連続で下落し、50%を割る!
韓国の世論調査会社「ギャラップ調査」の7月第2週調査(7-9日実施)によれば、文在寅大統領の支持率は6週連続で下落し、ついに50%を切り、47%となった。支持率が40%台まで下落したのは3月の第3週調査(49%)以来である。「支持」は「不支持」を僅か3%上回り、47%。前週(52%)よりも5%も下落した。
文大統領の支持率は3月の第2週(49%)から上昇し、4月は第1週が57%、第3週が64%、そして5月第1週は71%まで跳ね上がっていた。しかし、これをピークに下落し始め、5月第4週65%、6月第1週62%、第2週60%、第3週55%、第4週52%、そして7月第1週は50%まで急落していた。
支持率下落の要因は北朝鮮の南北共同連絡事務所の爆破による南北関係の悪化や元慰安婦による「共に民主党」の尹美香議員への告発、文大統領の対米外交を暴露しボルドン回想録の影響などもあるが、一番の要因は経済、それも不動産価格の上昇を抑えられないことにある。実際にこの調査では文大統領を評価しない理由として「不動産対策」を挙げた人が最も多かった。
今後1年間で不動産、住宅、家賃が軒並みに上がるとみている人は全体の61%に達しており、「不動産市場の規制を強化すべき」が半数に上った。また、雇用環境の悪化など「経済・民生問題」への不満も2番目に多く、続いて「北朝鮮との関係悪化」となっている。
逆に評価の対象のトップは依然として「新型コロナ感染症対策」。以下、「最善を尽くして一生懸命やっている」「福祉の拡大」の順となっている。
年代別でみると、大統領支持層は40代が最も多く、60%。30代も52%に達しているが、20台は46%に留まっている。逆に「支持しない」は50~60代に多く見られた。
もう一つの世論調査会社「リアルメータ―」の調査でも文大統領の支持率は5月第4週(59.9%)から下落し続け、先週(7月第1週)には「韓国ギャラップ」の調査よりも一足先に50%を割って、49.8%まで下がっていた。7月第2週(6-8日)の調査では0.2ポイント上がり、50%を回復していた。
「女性の味方」と見られていた刎頸の友である朴元淳ソウル市長が前秘書へのセクハラ疑惑で自ら命を絶ったことが文大統領の支持率に影響を及ぼすのは必至で、さらなる支持率の低下は避けられそうにもない。
「韓国ギャラップ」は「ポスト文」の次期大統領有力候補に関する調査も行っていたが、与党「共に民主党」の李洛淵前総理が1位で24%。2位も与党所属の李在明・京畿道知事で13%、3位はなんと、尹錫悦検察総長で7%もあった。野党第1党の「未来統合党」からは誰一人候補者として名前が挙げられてなかった。
一方、「リアルメータ―」の支持政党に関する調査では、与党「共に民主党」が40.9%、野党第1党の「未来統合党」が29.5%と、前回よりもその差が詰まっていた。