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T.O.Pにヨン様の妻に、少女時代テヨンまで…韓国芸能人たちが謝罪するしかなかった理由

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
謝罪会見するBIGBANGのT.O.P(写真:Lee Jae-Won/アフロ)

師走の季節を迎え、各種メディアでは今年1年を振り返る企画を多く見受けられる今日この頃だ。週刊誌などでは「今年の芸能界10大ニュース」などの定番企画も行われているが、2017年は“謝罪・釈明会見”が多かったように思う。

1月には狩野英孝の未成年淫行疑惑に対する釈明会見、3月にはノンスタイル井上裕介の交通事故謝罪会見、6月にはインパルス堤下敦が意識朦朧運転の釈明会見、7月には渡辺謙、9月には斎藤由貴、不倫疑惑を認めての謝罪会見など、ざっと数えても枚挙に暇がないほどだが、実は韓国でも2017年は人気スターやアイドルたちの“謝罪・釈明会見”が多かった。

韓国芸能界の今年の謝罪会見で真っ先に思い浮かぶのは、大麻使用が発覚したBIGBANGメンバーのT.O.Pの謝罪会見だが、ほかにもいろいろと多かったのだ。

例えば今年7月。韓国ではドラマ『太陽の末裔』で共演した人気俳優ソン・ジュンギと女優ソン・ヘギョの電撃結婚が発表されたが、その陰で謝罪に追われたカップルがいた。

今年7月に結婚式を挙げたSHINHWAのエリックと女優ナ・ヘミだ。二人はモルディブでの新婚旅行を終えて帰国する際、提供された某ブランドの服装で取材陣の前に現れる予定だったそうだが、何かの行き違いがあって二人は予定とは違う到着ゲートで入国するハプニングが発生。

これに対し、「わざと取材陣をまいた」「服を提供してくれたブランドを弄んだ」との非難がネットに殺到。騒ぎが大きくなると、エリックは「取材について知らされていなかった。早朝から空港で待ってくれた取材陣に申し訳ない。心配をかけたファンにも謝る」とのコメントをSNSに掲載せねばならなかった。

“愛犬かみつき死亡事件”で非難の矢面に立たされたスーパージュニアのチェ・シウォンもそうだが、ネットで炎上し鎮静化のために謝罪・釈明を求められた芸能人は多かった。

最近では“永遠の韓流スター”ペ・ヨンジュンとその妻でタレントのパク・スジンが猛バッシングにさらされている。

ヨン様とパク・スジン夫妻と言えば第一子誕生時も大きなニュースとなり、“ヨン様2世の合成顔写真”が話題になるほどの祝福を受けたが、今回は逆だ。

パク・スジンはヨン様との間に第二子を授かったのだが、NICU(新生児集中治療室)に入院した二人の赤ちゃんが、健康を回復したにも関わらず静かで快適なNICU暮らしをしていたという目撃談が相次いで猛バッシングに発展。産婦人科で特別待遇を受けたとの疑惑が浮上。

このような炎上に対し、パク・スジンは自筆の謝罪文をSNSに掲載し、一部の過ちを認めたが、若いママを中心に彼女への非難は収まらず、青瓦台のホームページでは「〇〇病院のパク・スジン特別待遇に対する真相究明」を求める署名運動まで行われている状況だ。

こうしたバッシングにさらされたとき、韓国でも所属事務所などが対応に追われるものだが、その所属事務所の関係者が不祥事を起こしてタレントやアイドルが謝罪するケースもあった。

(参考記事:芸能人もビックリ!! 韓国芸能マネージャーたちが起こした不祥事の数々)

例えばサイン会でマネージャーがファンを脅かしたことで波紋を広げたLOVELYZは、「傷ついた全ての方に申し訳ない。マネージャーには責任を問うつもり」とコメント発表している。

ガールズグループ“GFRIEND”は、9月にマネージャーが運転していた車が前方の車両に追突する事故を起こした。メンバーたちが乗っていた車である。

幸い大きな被害は発生しなかったものの、ガールズグループの交通事故では過去に死亡者も出ているだけに大問題となり、GFRIEND側は謝罪を表明している。

(参考記事:玉突き、衝突、飲酒運転に死亡事故…アイドルの命をも脅かす韓国芸能界と交通事故の因果関係)

交通事故という点では、11月に前方不注意で交通事故を起こした少女時代のテヨンも謝罪・釈明に追われた。

事故が明らかになると、テヨンはすぐさま自身のSNSを通じて謝罪。「心配かけて申し訳ない。ただ、これは公式的に謝罪することではなく、被害者に謝罪すべきことだと思っている」とコメントを発表したが、これが賛否両論を巻き起こした。

テヨンは韓国の女性芸能人最高のインスタグム・フォロワー数を誇るが、それが仇となった格好だ。

(参考記事:Instagramフォロワー数が最も多い韓国女性芸能人は? TOP10を一挙紹介!!)

その上、事件当時、現場に駆けつけた救急隊員が加害者であるテヨンを優先して運んだという疑惑も浮上し、テヨンの所属事務所SMエンターテインメントが釈明・対応に追われる事態まで発展してまだ落ち着いていない。

このように、韓国でも多かった芸能人たちの謝罪・釈明会見。今年も残りわずかとなったが、頭を下げるニュースではなく、笑って年を越せる明るいニュースが増えることを期待したい。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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