ロシア軍、2023年5月の1か月で20日間も夜にウクライナの首都キーウに300機以上のドローンで奇襲
「眠れないキーウの5月」
2023年5月になってからロシア軍によるドローンやミサイルでのウクライナへの大規模攻撃が行われている。ロシア軍が主に使用している軍事ドローンがイラン製の「シャハド136(Shahed136)」、「シャハド131(Shahed131)」である。イラン製軍事ドローン以外にもロシア製の「Lancet」もたまに使用されているが、ほとんどがイラン製軍事ドローンである。
2022年10月からロシア軍はミサイルとイラン政府が提供した標的に向かって突っ込んでいき爆発する、いわゆる神風ドローンの「シャハド136」、「シャハド131」で首都キーウを攻撃して、国際人道法(武力紛争法)の軍事目標主義を無視して軍事施設ではない民間の建物に攻撃を行っている。一般市民の犠牲者も出ている。
ウクライナのメディアのUnited24によると、2023年5月の1か月でウクライナの首都キーウにはロシア軍のドローン300機以上が奇襲してきた。5月の31日間のうち20日間も夜にドローンやミサイルによる奇襲があった。ロシア軍だけでなくウクライナ軍も深夜や早朝にドローンで攻撃を行っている。
深夜や早朝は多くの市民も寝ているし、防衛している兵士にとっても視界が暗くて見えにくいし、頭の働きも昼間よりも鈍い。ロシア軍によるドローンやミサイルの奇襲があると、深夜に多くの人が避難しなくてはならないので心身ともに疲れ果ててしまう。ウクライナ軍では地対空ミサイルやドローン迎撃車などで迎撃して破壊しているが、民間人の死傷者も出ている。ウクライナのメディアUnited24でも2023年5月のロシア軍による深夜の奇襲を「眠れないキーウの5月」と表現していた。多くの市民が防空壕となっている地下鉄の駅などに避難して夜を過ごしている。