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【京都市】左京区 みかえり阿弥陀と青モミジ鑑賞『永観堂』

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

秋の紅葉シーズンには、観光客でごった返すほど多くの人が訪れる『永観堂』さん。『インクライン』や『南禅寺』などで有名なエリアから歩いて回れる距離にあるので、とっても人気な観光名所です。

『禅林寺』というのが正式名称ですが、『モミジの永観堂』で親しまれてます。山号は聖衆来迎山(しょうじゅらいごうさん)。

仁寿3年(853)に空海の弟子「真紹」が開山創建しました。

永観堂と呼ぶのは、永観律師が住したことに由来するそうで、ここは密教道場でもありました。

現在は浄土宗西山禅林寺派の総本山。お庭には、「非田の梅」も植えられてました。薬用として活躍したそうです。

日本庭園には、目を見張るようなドラゴンと塔がありました。

釈迦堂や開山堂などの諸堂は回廊で結ばれており、その途中に「三鈷の松」があります。

非常に珍しい3本葉の松のことを「三鈷の松」といい、見つけた人は幸運が訪れると言います。高野山の「三鈷の松」が有名ですが、永観堂さんにもあったとは!ただ、勝手に入って拾うことはできず、帰りに土産物屋さんでいただくことができました。

またこの『臥龍廊』は時代劇などの撮影でも使われます。映画やドラマなどで見たことがあるのでは?

この辺りでは、カエルの鳴き声が響き渡ってました。不思議なことに、毎年カエルの鳴き声が聞こえるのに、誰もその姿を見たことがないそうです。

「みかえり阿弥陀」さまは、永観堂禅林寺の本尊像で、平安時代後期の作風をあらわすと言われてます。こちらの建物の中にいらっしゃいます。

なぜ、「みかえり」されているのか…そこには諸説あるようですが、説明書きによると、阿弥陀如来像は東大寺の秘宝に秘蔵でした。永観はこの仏はこの宝蔵にしまっておくのはもったいないと嘆き、白河法皇は永観に護持供養させることにしました。永観が50歳の頃、阿弥陀如来が須弥壇からおりてきて、永観の前を歩き出し、永観が驚いて立ち止まってしまいました。阿弥陀如来は「永観、遅し」と声をかけました。これは「永観、遅いじゃないか、何を悩んでいるのか?」という意味。これを聞いた永観は泣きながら合掌して祈っていると、阿弥陀如来は振り返った姿のままになったそうです。

とっても凛々しいお姿で、横から拝見するそのお顔は、一度みたら虜になってしまうほど素敵です。

藤原関雄の詠った「宮仕へ久しうつかうまつらで山里にこもり侍りけるによめる 奥山の岩垣紅葉散りぬべし 照る日の光 見る時なくて」が『古今集』にあります。

お庭も素敵!弁財天様がいらっしゃるあたりでは、なにかホッコリした気持ちになれました。

サギも景色に同化しており、とっても風情があります♪

多宝塔まで10分ほど山を登ります。

多宝塔のあるところでは、京都市内も見渡せて、青紅葉を下に見ながらスーッと深呼吸。

紅葉のシーズンもとっても素敵ですが、青モミジのこの季節は「見返り阿弥陀」を独り占めできるチャンスがあるかもしれません。

私が行った時には、普段はゆっくり拝見することできない「見返り阿弥陀」様をおそらく30分以上独り占めできたのではないでしょうか…

このシーズンだからこそ体験できる、「見返り阿弥陀」さまと青モミジをお楽しみください♪

永観堂
拝観 600円 朱印300円  
時間 9:00~17:00 
住所 京都市左京区永観堂町48 
電話 075-761-0007 

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。フォトジャーナリスト、写真映像家、音楽・イベントプロデューサー、特殊ツアープロデュース・ガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。日本映画の発祥時より美術に携わってきた”ジャパニーズハリウッド”京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深め世界進出を夢見る毎日。

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