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【荒川区】地域の人々が守り継ぎゆく荒川区指定有形文化財・三河島山車人形「熊坂長範」。

ChiMa地域ニュースサイト号外NETライター(東京都荒川区)

2024年6月8日(土)・9日(日)素盞雄神社天王祭氏子まつりが行われ、各町会にて神輿が出されました。筆者は9日(日)午後に三河島~荒川~三ノ輪~南千住とまわりましたが、少し歩くと各町会の子ども神輿によく出会い、賑やかな1日でした。こちらは荒川警察署の前を練り歩いていた子ども神輿です。

この日、筆者は荒川4丁目の荒川中央町会会館へ向かいました。目的は素盞雄神社天王祭氏子まつりの期間中に公開されている、三河島山車人形の一つ「熊坂長範」を見るためです。もう一つの三河島山車人形「稲田姫」は三河島稲荷神社で公開されました。
【荒川区】素盞雄神社天王祭氏子まつり。三河島稲荷神社で公開された稲田姫と子ども神輿。

荒川中央町会会館は表通りから外れた住宅街にありますが。素盞雄神社天王祭の旗が目印となり、迷わず到着しました。

荒川中央町会会館の前には黄金の鳳凰をいただく神輿がありました。

荒川中央町会会館の前では町会の皆さんが楽しそうに宴会をしていました。写真には女性の姿が見えませんが、屋内の席にいましたよ。普段は忙しくされている皆さんですが、祭りの日は特別です。皆、集まり祭りを祝います。さて、「熊坂長範」はどこに展示されているのでしょうか。

三河島山車人形「熊坂長範」は荒川中央町会会館の二階に展示されていました。遠目でもかなり大きいのがわかります。

町会の方の許可をもらい、2階に登らせてもらいました。部屋一杯に鎮座している「熊坂長範」です。総高は230センチメートルです。

「熊坂長範」は、謡曲「熊坂」等で知られる平安末期の伝説的な大盗賊で、日本各地で伝承されています。岩に座り大太刀をさし右手に薙刀を構えて大きく見得を切る姿はかなりの迫力があります。
参考リンク・荒川区公式サイト

人形の下にひいてある古い布には「明治七年八月奉納」と書かれていました。長い間、大切に受け継がれてきた人形なのがわかります。

会館に白黒写真のポスターが貼ってありました。日本庭園に設置されているようです。

町会の方に頂いたカードによると、かつては三河島の植木屋達が、立派な松を用意して飾られていたそうです。荒川区の歴史と文化、工芸は地元の人々の愛情と努力によって大切に保存されています。

帰り道、女神輿と子ども神輿が置いてある場所に「熊坂長範」の小さな人形が飾られていました。そのまわりで子ども達が楽しそうに談笑しています。荒川区の文化財は次世代へ受け継がれていきます。荒川区は歴史と文化のある街なのを実感した素盞雄神社天王祭氏子まつりでした。

【展示場所情報】
荒川中央町会会館
住所 東京都荒川区荒川4-25-2

地域ニュースサイト号外NETライター(東京都荒川区)

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