【江別市】道路脇に廃線跡の名残り 夕張鉄道 腕木式信号機
かつて江別市内を走っていた夕張鉄道。その廃線跡に残されている腕木式信号機をご紹介。
夕張鉄道線廃線跡「きらら街道」と腕木式信号機
腕木式信号機が残されている場所は江別市上江別「きらら街道」沿い、北海鋼機横の歩道にあります。
こちらが腕木式信号機。説明板も立っており、土台にはレンガの囲いまで付いています。
夕張鉄道廃止後も北海鋼機専用線が生きていた
この腕木式信号機はこの付近にあった「北海鋼機前駅」で使用されていたものだそうです。実際の「北海鋼機前駅」跡地は「ライジング江別店」が建っている場所にあり、現在の場所に移築されたものと思われます。
夕張鉄道の廃止は昭和50年(1975年)4月1日(旅客営業休止は前年の4月1日)。夕張鉄道廃止後もこの辺りで分岐していた北海鋼機専用線は暫くの間生き残っていました。分岐していた場所はこの腕木式信号機よりもう少し野幌駅寄りで、専用線の線路は旧夕張鉄道の線路に並行する形で2本、東側の工場方向へカーブしていた線路が2本、さらにスイッチバックの線路が現在の「夕鉄バス野幌営業所」方向へ1本延びていたようです。
腕木式信号機から見える北海鋼機内の倉庫。この不自然な方向を向いている倉庫はかつての鉄道の車庫だったらしい。
鉄道が走っていたことを今に伝える腕木式信号機。
夕張鉄道 説明板
夕張鉄道12号機関車
説明板に掲載されている12号機関車。鹿ノ谷機関区の場所は夕張市鹿の谷。
ちなみにこの蒸気機関車・夕張鉄道12号機は山田コレクションの保存車両として江別市内に保存されているという噂。
夕張鉄道路線図
夕張鉄道路線図。野幌駅から延びていた夕張鉄道線は、室蘭本線・栗山駅を経由して夕張線・鹿ノ谷駅に接続、終点は夕張本町駅となっていました。
現在の「きらら街道」は元々は夕張鉄道の線路跡を道路に転用したものなので、他の道路とは違った独特の線形を描いています。そういう意味では、かつての夕張鉄道の車窓風景を車やバスで疑似体験できるとも言えます。