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釣れても誰も食べない魚とは?持ち帰ったらその理由に納得

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釣った魚を食べることも釣りの楽しみの一つですが、たとえ釣れても誰も持ち帰って食べないと言われている魚をご存知でしょうか?

そこで今回は、なぜそのように言われているのかといった謎を解き明かすために、実際に釣って持ち帰ってみました。

釣れても誰も持ち帰って食べない魚の正体とは…?

誰も持ち帰って食べない魚を釣るために、船に乗って沖にやってきました。

目的の魚を釣るために、ワームを投げて上がってきたのは

真っ赤な体色が特徴のアカハタでした。

値段はキロ単価3,000円をも超える高級魚ですが、今の筆者にとっては高級魚のアカハタでさえも外道です。

遂に目的の魚が!

そして釣りを続けること20分、遂に目的の魚が目の前に姿を現しました。

そう、こちらが今回のターゲットであるエソという魚。

海釣りをする方にとってはお馴染みの魚で、根魚を狙っても青物を狙っても、とにかくいろんな魚の外道としてよく釣れるので、釣り上げた瞬間に「エソか…」と肩を落とす釣り人を見かけることも珍しくありません。

今回も港で出会った方にエソを持ち帰ることを話すと「エソを持って帰るのか!?」と驚かれるほどでした。

ではなぜこれほどまでにエソという魚は釣り人から嫌われているのでしょうか?

持ち帰ってわかった、誰も持ち帰らない理由

釣り人がエソを持ち帰らない理由を探るために、実際にエソを持ち帰ってみました。

エソにも種類があって、今回持ち帰ったのはアカエソマエソの2種類。

こちらを調理して食べる為に下処理をしてみたのですが、誰も持ち帰らない理由はすぐにわかりました。

まず一つ目の理由は、とにかくぬめりが強いこと。

触ると糸を引くくらい、表面を頑固なぬめりが覆っています。

調理の前には魚のぬめりを落とすのですが、他の魚と比べてぬめりが非常に強い上に、独特な臭いもします。

これが嫌われる理由かと思ったのですが、ぬめりはまだ序の口で

うろこを落とすのも手間がかかる…

他の魚に比べてうろこがやたらと多い気がしますし、その一枚一枚が皮にしっかり引っ付いているので、うろこ取りの手間が他の魚の比ではありません。

エソの下処理における手間をまとめてみると、他の魚と比べて

  1. ぬめりが非常に強い
  2. ぬめりに独特の臭いがある
  3. うろこが多く、しかも頑丈
  4. 鮮度が落ちるのが早い
  5. 身が柔らかくて扱いにくい
  6. 内臓の臭みが強烈

といった特徴がありました。

下処理だけをとっても、釣り人が持ち帰りたがらない理由がわかります。

ですが、釣り人がエソを持ち帰らない真の理由は他にありました。

釣り人がエソを持ち帰らない本当の理由とは?

下処理に手間はかかりましたが、処理の終わった姿を見ると美味しそうに見えるエソ。

まずはそのポテンシャルを知るために、塩焼きにしてみます。

焼きあがったエソは、見た目がエイリアンのように見えることを除けば、普通の焼き魚といった感じ。

それではいざ、エソの塩焼きを一口食べてみると

「あれ、普通に美味しい?」

釣り人に嫌われるだけあって美味しくないのかと思っていましたが、まるでアジのように魚の旨味が濃厚で美味しいです。

嫌われる理由は下処理に手間がかかるからかと思っていると、口の中に嫌な感触が

口の中から出てきたのは、無数の小さい小骨

普通の魚では考えられない位置に、しかも考えられない本数の骨が身の中にあって、どこを食べても口の中に小骨が入ります

食味自体は非常に良いのですが、この小骨の多さこそが釣り人から嫌厭される本当の理由でした。

エソを美味しく食べる方法は?

小骨が多いことから釣り人から嫌厭されるエソ。

そんなエソを何とか美味しく食べる方法はないかと調べたところ、見つかったのが「かまぼこ」でした。

もともとエソは高級かまぼこの原料として有名な魚のようで、今回はエソを使ったかまぼこ作りにトライしてみます。

詳しい作り方については本記事では省略しますが、下の記事にまとめているので気になる方はぜひご覧ください。

今回は抜粋して紹介するのですが、エソの切り身から小骨を取り出すために、指で探りながら小骨を丁寧に取り出します。

これで骨は取り切ったと思ったのですが、触ってみるとまだ小骨が潜んでいたようで、仕方がないので身を全て指で押しつぶしながら小骨を取り除くことにしました。

そして小骨を取り切った様子がこちら。

1匹のエソから小骨を満足のいくレベルまで取り除くのに1時間かかりました

こちらを水で洗って鱗や筋などを取り除いた後、塩や砂糖、卵白などを加えて

フードプロセッサーでミンチにします。

その後、形を整えると

グッとかまぼこらしくなりました。

こちらを水を入れた鍋で蒸します。

火を十分通したあと、取り出したものを冷水に付けて完成です。

完成したエソのかまぼこ

度重なる苦労の末、遂にエソのかまぼこが完成しました。

カットしてみると、思ったよりもしっかりとかまぼこになっています。

では気になるそのお味はというと…

これは旨い…!

今まで食べてきたどのかまぼこよりも魚の旨味が濃厚で、こんなに風味豊かなかまぼこは食べたことがないレベルです。

普通に食べても十分美味しいのですが、更にマヨネーズ醤油に七味をかけたものをつけると、これが非常に良く合うんです。

あまりのおいしさに箸が止まらず、あっという間に完食してしまいました。

調理に手間はかかりますが、味としては持ち帰って食べる魚の中ではかなり美味しい部類に入るのではないでしょうか。

今回は釣れても誰も持ち帰って食べない魚、エソについて紹介しました。

塩焼きにしろかまぼこにしろ、調理してみると非常に美味しいのですが、とにかく調理や下処理に手間がかかりすぎるのでしばらくは持ち帰らないだろうなというのが率直な感想です。

ですが手間をかけた分、味は非常に美味しい魚なので、今まで持ち帰らなかった方もぜひ一度、持ち帰って食べてみてはいかがでしょうか?

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