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台風7号が発生し、関東へ向け北上予想、ブレ幅はどの位か?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風や熱帯低気圧の雲の様子(ウェザーマップ)

台風7号が発生し、関東へ向け北上予想

熱帯低気圧の予報円(ウェザーマップ)
熱帯低気圧の予報円(ウェザーマップ)

最新の台風や熱帯低気圧情報(気象庁発表)

タイトル画像にある通り、台風5号と台風6号に加えて、日本の南海上には2つの熱帯低気圧が発生しています。このうち西側(左側)にある熱帯低気圧が今後24時間以内に台風へ発達する見込みとの情報が気象庁から発表されています。発生すれば台風7号となります。

発生が予想される台風7号は、予報円の真ん中を進むと、発達しながら東経140度線に沿って北上し、16日(金)午後3時には、強い勢力で房総半島のすぐ近くに達する見込みです。ただこの時点で、予報円の直径は660キロとやや大きくなっていて、まだ陸地寄りに進むか、海寄りを離れて進むかは不確実な状況です。

東西ブレ幅は東海から関東沖、南北ブレ幅は1日程度か

GSMモデルとアンサンブル予報(ウェザーマップ)
GSMモデルとアンサンブル予報(ウェザーマップ)

参考までに日本のGSMモデルによる最新の計算が上の左図で、GSMモデルでは予報円の西側を北上し、16日(金)午後3時に、関東の南海上に達した後、関東地方へ上陸する計算となっています。ただ同じGSMモデルを基本としたアンサンブル予報(約50通りの計算)では、上の右図のように、台風の中心(赤い小さな丸)が東海から関東沖にあり、またこの時点で関東の北側に達しているものから伊豆諸島の南海上にあるものまで、ややばらつきがみられます。

諸外国の計算では、少し東側にブレるモデルがやや多めとはなっているものの、おおむね同じような結果となっていて、16日(金)午後3時時点での台風中心のブレ幅は、東西方向では東海から関東沖、南北方向(速度)ではおおむね1日程度となっています。もちろん陸地に近いほど影響が大きく、速度が遅いほど、17日(土)頃まで大きな影響が出ることになりますので、最新情報にご注意ください。

台風5号と台風6号は熱帯低気圧へ

台風5号と台風6号の予報円(ウェザーマップ)
台風5号と台風6号の予報円(ウェザーマップ)

台風5号は、きょう12日(月)午前8時半頃、岩手県大船渡市付近に上陸しました。この後、秋田県内を通り、日本海へ抜け、あす13日(火)には熱帯低気圧に変わる見通しです。引き続き、動きは遅いため、熱帯低気圧に変わっても、あさって14日(水)頃まで、東北北部や北海道は、大雨などに警戒が必要です。(東北の情報北海道の情報

一方、日本の東海上を北西に進んでいる台風6号は、あす13日(火)午後3時までには熱帯低気圧に変わるため、日本の天気に大きく影響することはないとみられます。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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