「iPhone 12 Mini」販売振るわず 小型モデル需要低迷、アップルはEVで日産などと協議か
今日、筆者が注目した海外発の最新テクノロジーニュース3本をダイジェストで
[1]「iPhone 12 Mini」の販売振るわず、小型モデルの需要低迷
米アップルが昨年11月に発売したスマートフォンの小型モデル「iPhone 12 Mini」の販売が低迷していると、ロイターが香港のカウンターポイント・リサーチのデータを基に2月9日に報じた。
2021年1月前半の米国における12 Miniの販売台数は新機種全体の5%にとどまったという。スマートフォンの利用者はここ数年、より大型のモデルに移行している。動画のほか、FacebookやInstagram、TikTok、Snapchatなどの視覚表現が豊かなSNSを好んで利用しているためだという。
12 Miniの画面サイズは5.4インチ。これに対し、12と12 Proは6.1インチ。また、12 Pro Maxは6.7インチ。カウンターポイントのアナリストによると、世界市場でも同じような傾向があるという。画面サイズが6インチ未満のモデルは全スマートフォンの約10%にとどまると指摘している。
[2]アップル、EV生産で日産など日本の大手自動車メーカーと協議か
米アップルの電気自動車(EV)開発プロジェクトには分からないことが多くあるものの、プロジェクトが失敗に終わることはないだろうと、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が2月9日に報じた。
韓国・現代自動車が1月にアップルと協議しているとの報道を認めて以来、同プロジェクトは大手自動車メーカーの協力の下、進められるとのニュースが報じられた。現代自との交渉は決裂したもようだが、アップルは1社に依存することはないという。
WSJは日本経済新聞の記事を引用し、アップルは日本の自動車メーカー数社とも協議していると伝えた。
日産自動車の内田誠CEO(最高経営責任者)は決算発表の記者会見でアップルとの提携に関する質問に対し「新たな活動は必須。豊富な知識と優れた経験を持つ企業と、パートナーシップやコラボレーションを通して仕事をする」と述べたと報じている。
[3]アマゾンなど出資の米自動運転企業がトヨタやデンソーと提携
米アマゾン・ドット・コムなどが出資する自動運転スタートアップ企業、米オーロラ・イノベーションは2月9日、トヨタ自動車やデンソーと提携したと明らかにした。
トヨタのミニバン「シエナ」を改造し、オーロラの自動運転システムを搭載した試作車を作り、2021年末までに米国内で公道走行試験を開始するという。将来は配車サービス用の自動運転車を量産する計画。
オーロラは20年12月、米ウーバーテクノロジーズの自動運転事業「ATG(Autonomous Technologies Group)」を買収すると明らかにした。ロイターによると、トヨタとデンソーはソフトバンクグループとともにATGに出資しており、ATGと自動運転開発で協業していた。ATGのオーロラへの移管に伴い、トヨタなどとの協業をオーロラが引き継ぐという。