「元気でいないとね」石田純一、健康志向の先にある思い
俳優・石田純一さんが新型コロナウイルスに感染したことが所属事務所から発表されました。
発表後すぐ関係者の方と連絡を取りましたが、現在、会話は普通にできる状態で、重篤というような状況ではない。近々、何かしらの形で、石田さん本人からのコメントが出せればということを聞きました。
石田さんとは2012年10月から2019年3月までABCテレビ「おはよう朝日です」で毎週共演し、お酒を伴う食事も何度かさせていただきました。
仕事現場でも、プライベートでも、これは全く変わらずですが、どこまでも優しい。とにかくジェントルマン。
スタッフさんが髪の毛を切ったことに誰よりも早く気づく。スタジオの隅っこで女性ADさんがスタッフさんからイジられていたら「みんなはそう言うけど、僕は素敵だと思うよ」とサラリとフォローを入れる。
気持ちの優しさもさることながら「いったい、石田さんにはいくつ目があるのか」と思うくらい、あらゆるものに注視する。その“全方位的視力”みたいなところに、驚いたことが幾度となくありました。
また、ジェントルマンの印象と同じくらい、強く残っているのが健康への気遣い。
「おはよう朝日です」は午前6時45分から8時までの番組なので、番組終了後、出演者やスタッフさんで朝日放送内の社員食堂に移動し、朝ご飯を食べます。
目玉焼きや焼き魚などのメインに加え、好きな小鉢を取るシステムなのですが、いつもひじきや納豆などいかにも体に良さそうな品を必ず取ってらっしゃいました。自らの口に入れるものにはこだわりを持ち「食べたもので体は作られる」という話も何度も耳にしました。
そして、そんな会話の最後に毎回のようにおっしゃっていたのが「まだ子どもが小さいから、とにかく元気でいないとね」という一言。
ここの部分は殊更長くお話しになるわけではありませんが、単なる健康志向を超えた家族への思いをそこから垣間見ていました。
それだけ健康に気を使い、あらゆることに注意深く目を配り、気を配っていたはずの石田さんも感染する。
お笑いトリオ「森三中」の黒沢かずこさんの感染が分かった時に、黒沢さんをよく知る芸人仲間の方々が「外食もほとんどせず、繁華街にも行かず、いつも家で静かにしている黒沢が感染するなんて…」と驚いていましたが、今回の石田さんの感染も、個人的に大きな衝撃を受けました。
いかに新型コロナウイルスが生活の奥の奥にまで侵攻しているのか。石田さんの一日も早い回復を願うとともに、そのことを改めて痛感させられました。