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キャンプ初休日、タイガースの新人たちは安芸名物を食べてリフレッシュ!

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
6日の休日、自作のちりめん丼に舌鼓を打つ(右から)岩貞、岩崎、陽川、横田

新聞やテレビで5日、6日あたりに「初めての休日を満喫するルーキーたち」というニュースをご覧になった方も多いでしょう。これは今や各チーム、というか取材陣にとって“恒例行事”なのです。「ことしは何をしよう、どこへ行こう」とイベントを考えるのは、もちろん取材する側。これが一苦労だそうですよ。だってキャンプ地は毎年同じですから、ネタも限られてくるわけで…。去年のタイガースは、沖縄組がドラフト1位の藤浪投手と4位の小豆畑選手が仲良くお風呂に入りましたっけ(笑い)。安芸組はちりめん丼を食べました。のどかですねえ。

それまでの安芸組ルーキー初休日で一番印象に残っているのは、2010年です。その年に放送されていたNHK大河ドラマ『龍馬伝』にちなみ、着物姿で刀を振りかざすというもの。秋山投手がメチャクチャかっこよかったんですよ!一二三選手や岩本投手ら高校生6人がいて賑やかだった2011年は、子どもたちと球入れなどをして大はしゃぎ。他にも、ごめんなはり線のキャラクター(高知出身のやなせたかしさん作)たちと電車に乗ったり、安芸の野良時計を見に行ったり、うちわを作ったり。

「ちりめん丼、おいしかった!」

さて、ことしは?最初は浜辺で地引網を引くというイベントを予定していたそうですが、なんせ寒波到来のうえ天候も悪く変更。昨年と同じく、ちりめん丼になりました。しかも朝から行くのが通例のところ、ことしは先に休日練習をしてからだったとか。安芸ドームで1時間ほど体を動かした後、4人揃って出かけています。

お邪魔したのは安芸市内にある株式会社安芸水産の、レストラン「安芸しらす食堂」。これまた、やなせたかしさん作のキャラクター「ちりめんドンちゃん」とともに、安芸名物のちりめん丼を自分で作り、食しました。

初体験の「ちりめんじゃこソフトクリーム」を手に、ちりめんドンちゃんと記念撮影
初体験の「ちりめんじゃこソフトクリーム」を手に、ちりめんドンちゃんと記念撮影

ご飯をよそい、ちりめんを乗せ、ゆずしょうゆのかかった大根おろしとナスの素揚げを添えてできあがり。ちりめんじゃこといってもパラパラした硬いものではなく、安芸沖でとれたシラスをゆでた真っ白な柔らかい釜あげちりめんです。これがもう絶品!

さらに選手たちは「ちりめんじゃこソフトクリーム」も食べたそうですよ。ソフトクリームに、ちりめんがふりかけてあるらしく…微妙だったのではないかと思いきや、ちりめんの塩分が甘さを引き立てて「これはアリですね」という感想を聞きました。取材陣からですけどね。

では4人の感想や、キャンプの話などをご紹介しましょう。

岩貞は休日にバント練習もきっちり

岩貞投手は「じゃこソフト、斬新ですね!見たことないです。ちりめん丼はおいしかった。普段あんまり食べないけど、積極的に取り入れていきたい」と言っていました。第1クールを終え「ウエートトレーニングでの筋肉痛はありますが、疲労感はないです。トレーナーさんと一緒にストレッチとか体のケアをしっかりして、次の日に疲れを持ち越さないようにしています」とのこと。この日は安芸ドームでマシンを相手にバント練習、さらに軽くバッティングもしたそうです。「チームに迷惑をかけないように最低限のバッティングとバントは練習しないといけないので」

それから“シュート回転するチェンジアップ”について「大学4年の秋から多用しています。右打者の外に逃げるボールが欲しいと思って投げ始めた。大学は連投が多く、抜き球というか三振以外でアウトを取るため、というのがきっかけです。そうやって幅を持たせたいと。プロでも勝負球として使えるように精度を上げていきたい」と話しています。早くシート打撃などで投げるところを見てみたいですね。

第2クールは猛アピール宣言!の横田

次に横田選手は「ソフトクリームは普通の方が…」と(笑い)「丼がおいしかった。ちりめんは高校の時からよく食べています」との感想。キャンプ初日の朝に発熱で休んだあと別メニューでしたが、6日はキャンプ初となるスパイクを履き、サブグラウンドの塁間でダッシュを10本。「久しぶりの感覚でした。まだ日は決まっていないけど第2クールから合流できるので、自分の武器である足をアピールしていきたい」。なお本人は「もう元気なので、いつでも合流できる」と気合いが入っています。

掛布DCが「早く屋外で打っている横田を見たい」と熱望されていましたね。「早く外で打ちたいです!掛布さんには自分にもわかりやすい言葉で教えてもらいました。きょうの練習でも、それはやっています。ボールを待つときに“ため”を作れと。また素振りの時にもボールが来るイメージを持つように言われたので。今後も自分からアドバイスを求めていきたいです」。本隊合流を控え「先輩方が練習している中、自分だけ休んでいるから最初は落ち込んでいたけど、これからは声を一番出してどんどんアピールしていきたい」と巻き返しを誓いました。

合流間近の陽川も「早く外で打ちたい」

同じく第1クールは別メニューだった陽川選手も「体調は問題なく、あす(7日)からしっかり入っていけると思います。シートノックの手伝いでファーストに入ったりして、雰囲気はもう大丈夫です」とのこと。バッティングを始めてから「フォームも徐々に固まってきたし、順調」と言いながらも、ずっと室内での打撃練習で「打球がどんなふうに飛んでいくのか全然わからないので、早く外で打って見てみたい」そうです。この日は安芸ドームで横田選手とキャッチボールのあと、ティー、マシンでバッティングをしています。            

なお、陽川選手のちりめん丼の感想は「こんなにじゃこを食べたことがなかった!改めて食べて、おいしいなと思いました。あまり魚類が好きではなかったんですけど、栄養があるのでこれから取り入れていこうと思います」でした。キャンプが始まって1週間。「まだ先輩とはしゃべれていない…年の近い人だけ」だとか。そりゃもうぜひ、関本先輩にも話しかけてみてください!ええ人ですよ。

岩崎は入念にカーブのチェック

最後は岩崎投手。「じゃこは好きで結構食べています。こういう形(ちりめん丼)は初めてで、おいしかったです」。朝の休日練習ではネットピッチングで「縫い目をずらしたり、深く握ったり、いろいろ変えて」カーブを投げていたとか。「それを変えるだけで変化が違ってくるので。ネットピッチングのような長めの距離でやると変化がよくわかる。長い距離で変化球を投げるのは1年くらい前から始めました。そうやって自分に合ったものを探したり、指のかかり具合をチェックしたり。変化球といっても主にカーブ」

第1クールを振り返り「疲れは日によってあるけど、ストレッチを長めにするなどで取っています。ここまでは基本的にストレートでしたが、これからは実戦を意識して変化球も投げていきたい」と岩崎投手。ちなみに朝やったバント練習ですが「バントはあんまり…。でもコーチから、ポイントを前にすることなど教えてもらったので、練習してつかめたら」と言っています。

第2クール最終日の11日には西武との練習試合があります。それに向けてシートバッティングもあるでしょうね。私もようやく高知に来ました!11日まで安芸から小虎たちの様子をお伝えします。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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