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「プレミア12」日韓2連戦!今日の韓国は侍ジャパンを相手にエース温存で“消化試合”か?それとも……

金明昱スポーツライター
「プレミア12」で2連覇を狙う韓国。日本との2連戦を勝利で飾れるか(写真:ロイター/アフロ)

 15日に東京ドームで行われた、スーパーラウンドで韓国がメキシコを7―3で下して、来年の東京五輪出場と決勝進出を決めた。

 この試合の結果で17日に東京ドームで行われる「プレミア12」決勝戦は日本対韓国に決定した。さらに韓国は16日、スーパーラウンド最終戦で1位通過を懸けて日本と戦う。ライバル同士の2連戦が実現した。

 侍ジャパンは4年前の第1回大会準決勝で、宿敵・韓国に敗れているだけに、今回ばかりは負けられない。

 かたや韓国は東京五輪出場権を手にし、日本との2連戦に意欲を燃やしている。というのも韓国は大会連覇と東京五輪出場権獲得を大きな目標にしていたからだ。

 一つは達成したのだから、あとはライバルの日本を撃破して連覇を狙うだけだ。

 ただ、決勝戦が控えているだけに、今日の日韓戦は完全に“消化試合”になってしまった。両者ともどのように戦うべきか迷うところだが、韓国はハッキリしているようだ。

 スポーツ・芸能ニュースサイト「OSEN」は「焦点は16日よりも17日の韓日戦だ」と、当然ではあるが決勝戦がより真剣勝負の場になると伝えている。

 さらに、韓国代表の投手コーチは15日のメキシコ戦が終わったあとにこう語っている。

「(16日はエースの)ヤン・ジョンヒョン(KIAタイガース)を先発させる必要がなくなった。最後まで悩んだが決勝戦に出すことに決めた。イ・スンホ(キウム・ヒーローズ)も経験を積む意味でも韓日戦に出たほうがいいだろう」

 イ・スンホは代表に追加招集された左腕。99年生まれの20歳が今日の先発マウンドに立つことになるが、若手の大胆起用がどのような結果になるがわからない。

 ただ、ハッキリと言えるのは、今日の韓国はベストの布陣ではなく、ある程度選手を入れ替えて経験を積ませる方向にあるということだ。

 明日17日の決勝戦で韓国は、ベストメンバーを揃えてくるのは間違いない。

 ちなみに今回の韓国代表はオープニングラウンド(グループC)を3戦全勝(対オーストラリア5-0、対カナダ3-1、対キューバ7-0)で突破。3試合で1失点は、投手陣の力によるものだ。

 なかでもエースのヤン・ヒョンジョン(KIAタイガース・左投)とキム・グァンヒョン(SKワイバーンズ・左投)を決勝戦で登板させることは確実。

 「OSEN」の取材に対し、ヤン・ジョンヒョンは「一日でも多く休めると、体力を回復させられるし、よりいい球を投げられる」と語り、最高のコンディションで日本との決勝を戦える自信を見せている。

 投手力だけでなく、打線にも注目したい。

 かつて中日ドラゴンズで4シーズンプレーした、イ・ジョンボム氏を父に持つイ・ジョンフ(キウム・ヒーローズ)は3番を打つ。今季の韓国リーグで打率336をマークした21歳の若手で期待は大きい。

 パク・ビョンホ(キウム・ヒーローズ)は国内リーグの本塁打王で当然の4番。韓国ナンバーワン捕手と言われる首位打者のヤン・ウィジ(NCダイノス)が6番で、元メジャーリーガーで前回大会MVPのキム・ヒョンス(LGツインズ)は7番に控えている。

 因縁の日韓戦だけに両国ファンの注目度も高い。韓国は日本が相手だけに、実力以上の力を発揮してくるはずだ。

スポーツライター

1977年7月27日生。大阪府出身の在日コリアン3世。朝鮮新報記者時代に社会、スポーツ、平壌での取材など幅広い分野で執筆。その後、編プロなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めたあと、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。11年からは女子プロゴルフトーナメントの取材も開始し、日韓の女子プロと親交を深める。現在はJリーグ、ACL、代表戦と女子ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。

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