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ドバイ警察:警察ロボットを正式採用、ついに「ロボコップ」の時代へ

佐藤仁学術研究員・著述家

アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ警察は2017年5月21日に、警察ロボットを正式に採用することを発表。ついにロボコップの時代がやってきた。ドバイ警察のリリースのタイトルも「ドバイ警察、UAE初の"ロボコップ"を採用(Dubai Police recruit UAE’s first ‘Robocop’)」だ。ドバイ警察は2016年10月に、警察ロボットを2017年中に導入することを明らかにしていた。

ドバイのロボット警察の初仕事は同国で開催されているセキュリティカンファス「Gulf Information and Security Expo」での会場案内。胸にはパネルが搭載されており、地図が表示できる。アラビア語、英語など複数の言語にも対応。将来はロシア語、スペイン語、中国語、フランス語などにも対応するようだ。またカメラでは人間の顔認識もできる。カメラでは不審な人物を特定すると、その動画が警察署に送信される。交通違反の罰金の取締も行い、ロボット経由で罰金の支払えるようになる。

現在の警察ロボットの任務は監視、交通違反の取締、罰金の支払い、道案内だが、2年後には犯罪捜査用に人間が運転して操作する時速80kmで走る、体長3メートルのロボットを導入する予定。3メートルのロボットに追いかけられるのは逃亡する犯人にとっても脅威だろう。

2030年までには4人に1人の警察がロボットに代替

ロボット警察は、スペインの会社が設計したシステムをベースとしており、身長170cm、体重100kg、バッテリーでの持続時間は8時間。もちろん、ロボットなのでバッテリーを充電すれば24時間稼働は可能で、ドバイ警察も「ロボットなら病気で休むことも、産休をとることもなく24時間働いてくれる」とコメント。2030年までにドバイでは、警察の25%はロボット警察に置き換える予定。つまり警察官の4人に1人がロボットになる。警察官もロボットに仕事を奪われる時代になる。

映画『ロボコップ』が最初に公開された1987年から30年の時を経て、ついにロボコップがドバイで登場した。

動画を見ると、まだ警察ロボットというよりも、デパートの案内ロボットのような印象。実際にはカメラやセンサーが搭載されており、不審人物などの動きもチェック。

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(ドバイ警察)
(ドバイ警察)
学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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