追悼 ドイツ屈指のストライカー
7月21日、ドイツサッカー史に名を刻んだ名選手、ウーヴェ・ゼーラーが永眠した。享年85。
1966年のワールドカップではキャプテンとして西ドイツを牽引。決勝まで勝ち上がったが、開催国であるイングランドに2-4で敗れた。
ゼーラーの死は、1953年から1972年まで彼が在籍したハンブルガーSVによって伝えられた。21日に公になったが、死因は公表されていない。ローカル新聞は、自宅で亡くなったと報じている。
身長170センチと小柄ながら鋭いゴール嗅覚を持ち、ブンデスリーガで137ゴールを挙げた。彼のオーバーヘッドを記憶するファンも多い。謙虚かつ品行方正な人としても知られ、とかくハンブルガーを愛した。スペインやイタリア(インテル)からオファーを受けても、拒み続けた。
旧西ドイツ代表としては72キャップで43ゴール。16年間、白と黒の代表チームのユニフォームを纏って4度のワールドカップに出場した(1958年スウェーデン大会で4位、1962年チリ大会でベスト8、1970年のメキシコ大会では3位)。
「4度出場したが、ワールドカップではツキが無かった。でも、全てが素晴らしい経験だった。後悔は何一つ無い」という言葉を残している。
1960年、1964年、1970年とドイツ年間最優秀選手に輝き、あのペレからも「彼のボール扱いはパーフェクトだ。シュートも正確。そして、何と言ってもあのヘディングの強さに驚かされる」と絶賛された。
60年以上連れ添ったイルカ夫人との間に3人の娘がおり、孫のレヴィン・エズトゥナリ(26)はウニオン・ベルリンでMFとしてプレーしている。
Legendは旅立ってしまった。彼が遺したものは大きい。合掌。