関東甲信は週末に梅雨明けのリハーサル?それとも?早すぎる猛暑到来に警戒を
一気に勢力を拡大する太平洋高気圧
今週は季節が大きく前進し、本州付近で梅雨の最盛期のような状態となりそうですが、週末以降はさらに加速し、関東甲信を中心にあまりにも早すぎる夏空が広がる見込みです。
上図は夏空と厳しい暑さをもたらす太平洋高気圧の予想ですが、週明けには西へ勢力を拡大し、22日(水)までには沖縄付近をすっぽりと覆うため、沖縄地方では梅雨明けの発表が秒読みです。
その後は北側へ勢力を強め、週末の25日(土)頃には関東甲信を中心に、本州の太平洋側まで勢力を拡大する見込みで、来週になるとややトーンダウンしますが、それでも30日(木)の予想では、日本の南東海上から関東甲信付近を覆う見込みです。
7月上旬も日本の南東海上から張り出す
そして上図は7月3日(日)を中心とした5日平均の平年との差を表したものですが、太平洋高気圧は本州の南岸付近で平年より勢力が強く(高度が高くオレンジ色)、これに伴って、関東甲信を中心に、九州にかけて、地上気圧も平年より高い(黄色)予想です。
これが意味しているところは、平年より強い太平洋高気圧の影響で、梅雨前線は日本海側から北日本に位置することが予想され、関東甲信を中心に、太平洋側では平年より晴れる日が多く、しかも厳しい暑さが予想されるということです。
では実際、東京の予報はどうなっているでしょう。
週末は関東内陸で体温以上の猛暑に、熱中症警戒アラートも
ウェザーマップが発表した最新の東京都心の16日間予報では、やはり勢力を強める太平洋高気圧に覆われ、週末の25日(土)から26日(日)は、晴れて34度の厳しい暑さが予想されています。
東京都心でも35度以上の猛暑日となる可能性がありますが、群馬や埼玉などの内陸では、体温を大きく上回り、38度から39度の暑さが到来する予想となっています。
湿気も多く、暑さ指数も一気に上昇するため、熱中症警戒アラートが発表される可能性も十分に考えられます。週末の猛暑到来には十分な警戒が必要です。
梅雨前線は東北や北陸へ、関東甲信など梅雨明けも??
東京都心の他、16日間予報をみてみると、秋田や新潟で傘マークが目立っていることから、週末以降、来週にかけて、梅雨前線は一気に東北や北陸へ北上することが予想されます。
そして、上述した通り、東京都心は週末から夏空が広がり、その他、大阪や鹿児島などでも、晴れ間の広がる日が多く、真夏日が続く見通しです。
ここで果たして梅雨明けは検討されるのか?ということなのですが、関東甲信で最も早かった梅雨明けは、4年前(2018年)の6月29日で、過去6月の梅雨明けはこの一回だけとなっています。この年は関東甲信だけが各地に先行して、梅雨明けとなりました。
ちなみにこの前年の2017年は7月早々から晴れて、東京都心など真夏日が連続し、梅雨期間の連続真夏日の記録を更新したなどと話題となり、7月19日に遅まきながら梅雨明け(速報値)が発表されたものの、9月の確定値では7月6日に2週間も前倒しされました。
このことがあったから翌年の2018年には思い切って6月29日に梅雨明けを発表したという受け止めもありましたが、結果は、確定値でも6月29日のままでした。
この週末から来週にかけての太平洋高気圧の予想は、2018年と比較的似ていますので、もし週間予報で1週間連続の晴れマークや30度以上の真夏日が予想されるならば、早すぎる梅雨明け発表があってもおかしくない状況となるかもしれません。
ただ関東甲信の梅雨明けの平年日は7月19日で、やはりあまりにも早すぎるため、一時的な太平洋高気圧の強まり(ジェット気流の北上)、梅雨の晴れ間とみなされれば、梅雨明けの検討には値しない可能性もあります。
いずれにしても、週末以降は一気に真夏の猛暑を彷彿させるような危険度の高い暑さが到来しそうですから、今後の暑さの情報に十分ご注意下さい。