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#エアドロップ痴漢 』のふせぎ方 iPhone、iPadの場合

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント
いますぐ、画面下のドロワーから『AirDrop』の設定を確認しよう!

KNNポール神田です。

iPhone(アイフォーン)同士でデータを送受信できる無線通信機能「AirDrop(エアドロップ)」を悪用し、近くの人にわいせつな画像を送りつける迷惑行為が各地で起きている。SNS上で「エアドロップ痴漢」と呼ばれ、被害を訴える書き込みが相次いでおり、警察に摘発されるケースも。個人情報を知られるおそれもあり、専門家は設定を変更して自衛するよう呼びかけている。

出典:乗客女性の近くで画像送信「エアドロップ痴漢」

半径約10メートル圏内の人に、写真や動画を瞬時に共有する便利な機能が、Appleの『AirDrop(エアードロップ)』だ。

https://support.apple.com/ja-jp/HT204144

iPhoneの普及率の高い日本では、『エアドロ』で送るという方法として認識されている。何よりも便利なのが…写真を撮影し、アプリを立ち上げ、ファイルを添付して送信という手間がいらないことだ。撮影した写真を開き、『送信アイコン』をクリックするだけで、『AirDropを許可』している人には、お手軽で写真を送ることができるのだ。写真だけでなく、ビデオや書類などもAirDrop経由でiOSユーザー間で、共有できる便利な機能だ。

『エアドロップ痴漢』はあなたの反応を楽しんでいる…

今回の『エアドロップ痴漢』と呼ばれる被害者のほとんどが、この機能の存在をおそらく認識していない人たちだ。iPhoneを操作中に、突然ファイルが送られてきてなんだろう?と思って開けてみてびっくり!というパターンとなる。この機能を知らないとさらに気持ちわるいばかりだ。しかし、『エアドロップ痴漢』である送信者は、あなの半径10メートル以内で、あなたの反応を見て、ほくそえんでいるヤツだからさらに気持ちがわるい。

『エアドロップ痴漢』をやっている側は、電車の中などで見渡せる距離の中、iPhoneを見ている人を見たり、操作をしようとしている人を観察しながら、自分の持っているセクハラ画像を送信し、相手の反応を見て楽しんでいるのだろう。また、『AirDrop』の設定が『すべての人』として公開している人は、相手に『登録している名前』や『アイコンの写真』などで顔が見られてしまう。あなたの名前が本名で登録していれば名前バレまでしてしまうのだ。

AirDropでは『すべての人』に公開している人はこのように見えてしまう 出典:筆者のiPhoneでテスト
AirDropでは『すべての人』に公開している人はこのように見えてしまう 出典:筆者のiPhoneでテスト

デフォルトは『AirDrop』は『受信しない』を選択

『AirDrop』の設定はとても簡単だ。まずは、この機能を使わない人は、必ず、『設定』を確認してほしい。

iPhoneの『設定』>『一般』>『AirDrop』>『受信しない』を選択してほしい。

また、確認方法としては、

iPhoneの下部のドロワーを引き上げ、『機内オフ』『モバイル通信』『WI-FI』『Bluetooth』のアイコンの真ん中あたりを少し長押しすると、AirDropの設定が現れる。ここを必ず、『AirDrop受信しない』状況にしておく。

すると、いきなり、知らない人からファイルが送信されるという『エアドロップ痴漢』はふせぐことができる。

実害はないまでもスマホ内のレイプに近い『エアドロップ痴漢』

たった、これだけの設定で、『エアドロップ痴漢』はふせぐことができる。

しかし、『AirDrop』を設定していない人が『AirDropすべての人』になっていたことも問題だろう。Appleは出荷時にデフォルトでは『受信しない』になっている事を再確認するべきだ。

基本的にユーザーに許可を得ない限り、特別な機能はすべて『オフ』にしておき、ユーザーの習熟度にあわせて使えるようにすべき。

『AirDrop』機能を知らない人が、突然、そんな機能で自分が電波を受信できる状態になっており、他人から名前やアイコンが見られている状況は心理的にはスマホがレイプされたといっても過言ではない。

まずは、自分の設定を確認し、自衛することからはじめてほしい。

それと同時に、『連絡先』に登録している友達にはこの『AirDrop』で簡単にファイルを送信できる。

Androidユーザーとの差別化になるiPhoneの機能のポイントでもあるので便利に使ってみてほしいものだ…。

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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