「抱き癖がつく」の本当の意味とは?抱き癖についての誤解を保育士が解説!
こんにちは!しゃーごんです。
現在、保育士として地域の公民館や療育教室で親子遊び講座をしたり、地域の保健師さんと一緒に子育て講座にまわったりするような働き方をしながら、子育てに関する情報発信をしています。
今回は「抱き癖がつく」の誤解についてのお話です。
▼「抱き癖がつく」の本当の意味
「抱き癖がつく」という言葉を聞いたことがありますか?もしかしたら実際にこんな風に言われたことがあるという方もいるかもしれません。
この「抱き癖がつく」というのは、「抱っこしすぎると、抱っこしていないと落ち着かない子になる」という意味で言われることが多いですよね。
私も昔はそういう意味だと思っていました。
ですが産後、助産師さんの話を聞いたり、ベビーマッサージの資格を取ったりして学んだことで認識が変わりました。
この「抱き癖がつく」の意味は、右向きばかりや左向きばかりなど左右どちらかに偏った抱っこをしたり、長時間開脚の姿勢で抱っこしたりすることによって、身体の成長発達に癖がついてしまうことだということです。
つまり、精神的な癖ではなく、身体的な癖のことをいうのです。
▼抱っこはたくさんしてあげてOK!
私は保育士をしていて、子どもの抱っこはたくさんしてあげたほうが良いし、親子のスキンシップは多ければ多いほど良いと思っていました。
そのため「抱き癖がつくから抱っこしすぎないほうがいい」という話にはずっと疑問がありました。
「ひと昔前はそうだったけど、今はそうじゃなくなっているらしい」という話に関しても、子どもの本能的な欲求は今も昔も変わらないだろうと思っていたし、納得できませんでした(笑)
抱っこやスキンシップは子どもに良い影響しかないと考えていたからです。
<抱っこがもたらす良い影響の一例>
・幸せホルモン「オキシトシン」が分泌される
・心が満たされて子どもの自立を促す
・不安な気持ちが解消されリラックス効果に
・自律神経が調整されストレスに強くなる
・睡眠の質がよくなり子どもの成長を助けてくれる
しかし、「偏った抱っこで抱き癖がつく(発達に影響が出る)」という話であれば、意味が分かるし納得でした。
▼バランスの良い抱っこだとベター
偏った抱っこによって赤ちゃんの成長発達に変な癖をつけてしまわないよう、抱っこをする人が左右のバランスや抱き方の癖をつけないように気をつけるのがオススメです。
そうは言っても、抱っこをする人にも利き手がありますし抱っこしやすい体勢がありますので、神経質になりすぎる必要はないです。
産後は特に身体を安静にしたい時期なので、ずーっと抱っこしていると本当にツライですよね。
私も産後は腱鞘炎になりかけました…(笑)
親が無理してしまっては元も子もないので、スリングや抱っこ紐などもうまく使って、抱っこがツライ!とならないように工夫できるといいですよね。
▼抱っこ紐を使うときのポイント
抱っこ紐はとても便利な育児グッズで、いまや持っていない人はいないくらい必需品になっていますよね。
私もいくつかの抱っこ紐を使い分けながら、用途やシーン、子どもの成長によって様々な抱っこ紐を試してきました。
抱っこ紐にはいくつもの種類や形があり、各メーカーや商品によって安全基準が定められています。そしてその取扱説明書には「○分まで」「○時間まで」というように書かれています。
ただ、抱っこ紐に入っている姿勢が赤ちゃんに負担をかけていないかについて、赤ちゃんの発達に照らした国の基準や検査はありません。
身体が十分に発達した大人でも、同じ姿勢が続くと疲れますよね。身体や骨が発達途中の赤ちゃんにとっては、長時間同じ姿勢で過ごすのは身体に負担が大きいです。
「○分までは大丈夫」という明確な基準はないと思って、なるべく同じ姿勢で固める時間は少なくするのが理想です。
▼抱っこ紐を使う頻度が多い人は意識的に赤ちゃんのケアを
そうは言っても、赤ちゃんとの生活でどうしても抱っこ紐を使わないといけない場面はあると思います。
私も実際、日中に夫がいないときは一人で家事育児をしないといけないので、そんなときは抱っこ紐が必要です。
また、外に出るときもベビーカーに乗ってくれないときは荷物を持ちながら抱っこしないといけません。その時抱っこ紐がなかったら、荷物を持ちながら娘を抱えるのはとても大変です。
自分の体型にあった抱っこ紐を選ぶのと合わせて、長時間の使用になったと感じたときは、その後に赤ちゃんのケアをしてあげると安心です。
同じ形で長時間固めてしまったときは、全身をやさしくなでて身体をゆるめてあげてくださいね。
詳しいベビーマッサージのやり方については、こちらの記事で解説しています。
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最後まで読んでくださりありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう!