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浦和レッズが浦和駒場での10年ぶりのホームゲームで、ルヴァンカップ8強進出(さいたま市浦和区)

椛沢佑一浦和フットボール通信編集長(さいたま市)

ルヴァンカッププレーオフステージ第2戦。第1戦をアウェイで2-1で勝利した浦和レッズは、ヴィッセル神戸をさいたま市浦和区にある、浦和駒場スタジアムに迎え入れての一戦となった。

試合は、第1戦同様にヴィッセル神戸が序盤から主導権を握るが、最初の試合を動かしたのは浦和レッズだった。前半16分に浦和レッズがファーストチャンスをモノにする。神戸のコーナーキックの流れから、浦和レッズがカウンターを発動して、MF小泉佳穂から、FWキャスパー・ユンカーにボールがわたり独走。GKと1対1になるが、最後は小泉佳穂にラストパスを出して無人のゴールにシュートを決めて先制した。

しかし21分、ヴィッセル神戸もDF酒井高徳の右からのクロスをFWドウグラスがヘディングで合わせて1-1とした。お互いに決定機を作る展開となるが、前半終了間際の48分に試合が動いた。浦和レッズのFWキャスパー・ユンカーが最終ラインからシンプルに縦に入れたボールを受けると、神戸ディフェンスを振り切り、GKと1対1になり、GKを越す鮮やかなループシュートを決めて、浦和レッズが2-1と勝ち越して、前半が終了した。

ユンカー選手は母国であるデンマーク代表のエリクセン選手がEURO大会の試合中に倒れたことを受けて、ユニフォームの下に彼を勇気づけるメッセージを書き込んだアンダーウェアをゴールパフォーマンスで見せた。そのことについて「朝、起きるまではこのことについて知らなかったのですが、ニュースを聞いた時にショックでした。とても悲しい気持ちになりました。デンマーク人全員がそのような気持ちになった。集中しにくい一日だったと思います。彼の状態が安定していると聞いて少し安心をしています」とコメントした。

後半、後半32分、ヴィッセル神戸がゴール前で得たFKをイニエスタがゴール右隅に蹴り込み、GK西川周作も一歩も動けないスーパーゴールを決めて2-2とした。2戦合計で争われるプレーオフステージは、これで2戦合計で4-3となり、神戸が1点を奪うとアウェイゴールで逆転という、しびれる展開となるが、浦和レッズが残りの時間を守りきって、このまま試合終了。

試合後、浦和レッズのリカルド・ロドリゲス監督は「我々も入りは力強く入ったのですが、その中でも神戸が良い試合をしたなという印象があります。最後の最後までしっかりとチームは緊張感のある中でやれたと思います。大事なのは次のステージに突破することでしたので、その目標が達成することが出来て良かったと思います」と、試合を振り返った。

また、この試合スタメンで出場した浦和レッズMF伊藤敦樹選手は、地元浦和出身で浦和レッズアカデミーから流経大を経て、今季浦和レッズに加入したルーキー。浦和駒場スタジアムでの試合を終えて「この駒場スタジアムというのは自分の中で特別なもので、思い入れがあるスタジアムだったので、天皇杯も少し出ましたが、スタメンで90分このピッチに立てたことは、嬉しい気持ちですし、本当に幸せというか、レッズに戻ってこられて良かったなと改めて感じることが出来ました」と、駒場での試合出場を喜んでいた。

この神戸との2戦トータルの結果、浦和レッズはプライムステージ(8強)に進出を決めた。

浦和フットボール通信編集長(さいたま市)

サッカーの街と人を応援するFANZINE「浦和フットボール通信」編集長。フリーマガジンを年5回発行。ウェブサイト「浦和フットボール通信」「浦レポ」「埼玉サッカー通信」で、浦和レッズの情報から、埼玉のサッカー情報、サッカーの街の情報を発信しています。また「浦和フットボール映画祭」など、サッカーイベントなどもプロデュースしています。

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