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ダブル低気圧通過とともに冬将軍到来か…東京で約半月ぶりの雨でも関東はカラカラのまま?:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
13日9時の予想天気図(気象庁HPより)。日本海と太平洋側南岸を低気圧が進む。

13日は日本海と太平洋側の沿岸をそれぞれ低気圧が進み、各地で冷たい雨や湿った雪を降らせるでしょう。
この2つの低気圧が1つにまとまりながら発達して東の海上へ抜けると、今度は冬型の気圧配置が強まり、冬将軍が一段と強い寒気を連れてやって来そうです。
週末は西日本でも雪が降り、東京や名古屋でも3度まで気温が下がる見通し。気象予報士が解説します。

広範囲で日差し届かず

13日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
13日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

13日は日本海の低気圧が北陸付近に接近し、北陸は雨、北日本の日本海側では雪となるでしょう。東北は湿った雪になりそうです。
午後は山陰から北陸にかけて雷を伴うところも。

13日18時~21時の天気分布予報(気象庁HPより)。
13日18時~21時の天気分布予報(気象庁HPより)。

また、別の低気圧が近畿~関東の沿岸を通過し、昼前後は近畿から東海にかけて、そして夜は関東でも南部を中心にところどころ雨が降るでしょう。甲信の山沿いは雪で積もるところも。

東京都心では0.5ミリ以上の雨が降れば11月27日以来で約半月ぶりとなりますが、今回は低気圧が南岸からやや離れた通ることと、あまり発達しないことから、カラカラ空気がうるおうほどではなさそうです。

なお、13日夜はふたご座流星群がピークを迎えますが、関東甲信の内陸や西日本・北日本の太平洋側では、夜に晴れ間のあるところが多くなるでしょう。

土日は強い寒気流入で西日本も雪に

週間予報(気象庁HPを元に作成)。
週間予報(気象庁HPを元に作成)。

14日(土)~15日(日)にかけては冬型の気圧配置が強まり、日本海側は広く雪で、積雪が急増したり吹雪になったりするところもあるでしょう。
西日本では中国地方で平地でも雪の予報が出ているところがあるほか、四国でも一部では平地で雪になりそうです。

気温も下がるところが多く、15日(日)には最低気温が東京・名古屋3度、大阪・福岡5度と予想されています。

12日に発表された1か月予報でも、今後も引き続き冬型の気圧配置になりやすいと予想されていて、全国的な寒さも続きそうです。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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