シアライン南下で雨・雪エリア拡大…今週は2度の寒気流入で週末は「警報級」の大雪も:気象予報士解説
10日に北陸に雨や雪をもたらした発達した雲の列は、11日には山陰付近まで南下する見通し。今回の降水の原因は、低気圧ではなく「シアライン」と呼ばれる、風と風とがぶつかり合う場所で、雨や雪が急に強まったり、雷を伴ったりすることがあります。
この「シアライン」の南下とともに12日にかけて寒気も流れ込む予想ですが、今週はこれで終わらず、土日にも強い寒気が流れ込み、警報級の雪になるところもある予想です。気象予報士が解説します。
11日は夜にかけて雨・雪エリア拡大
11日は次第に雨雲が南下し、夜にかけて山陰まで雨の範囲が広がりそうです。
また北陸ははじめ雨のところも夜には雪に変わる見通し。北陸ではこれまでの雨の量が多くなっているところがあるため、引き続き最新の情報に気をつけてください。
北日本の日本海側は断続的に雪が降り、北海道内はふぶくところもありそうです。
沖縄は雨が降ったりやんだりで、夜は雨の範囲が広がるでしょう。
土日は群馬・長野で「警報級」の大雪か
12日(木)にかけても寒気の流入が続き、「平地で雪」の目安(上空約1500mで6度)のラインは北陸・関東北部まで南下する見通しです。
13日(金)には2つの低気圧が日本付近を通過し、雪ではなく雨が降る地域が多くなるしょう。南岸低気圧が通る関東や東海の沿岸でも今のところ雨の予想です。
そして14~15日の土日には再び寒気が流入し、「平地で雪」のラインは九州北部あたりまで南下しそうです。
各地で雪の量が多くなるおそれがあり、今のところ14~15日にかけて群馬・長野の北部に「大雪警報の可能性」が発表されていますが、「警報級」の場所はさらに増える可能性があります。
また15日に通過する小さな低気圧の影響で湿った重たい雪になるところも出てきそうです。
週明けは寒気が少しゆるものの、やはり日本海側で雪や雨が降りやすい状態は続くでしょう。全国的な寒さも続きそうです。
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