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8月の台風 多くて強い?台風シーズン到来へ

三ヶ尻知子気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
ウェザーマップ画像に加工

気象庁は先程、熱帯低気圧情報を発表。南シナ海の熱帯低気圧が24時間以内に台風になるみこみです(発生しても大陸へ)。22年ぶりの遅いペースで、台風が発生していますが、ただ、7月までに台風の発生数が少ないからといって、8月も台風が少ないわけではありません。過去、7月まで平年より少ない年の8月の発生数を調べると、平年程度(5個から6個)発生している年が多く、むしろ、平年より、多い年もありました。

台風シーズン到来か?

それを裏付けるように、南海上がザワザワと騒がしくなってきました。台風の発生工場と言われるフィリピン付近では、クラウドクラスター(積乱雲の塊で台風の卵)ができていて、南シナ海の熱帯低気圧は台風3号になる予想です。それとは別に熱帯低気圧が発生する可能性もあり、今後、日曜日から月曜日にかけて先島諸島に近づくおそれがあります。

今日の雲の様子と、7月頭の雲の様子を比べると、フィリピン付近で、ここ数日対流活動が活発→積乱雲が発生しやすい状況になっていることがわかります。これらの雲が全部、直ぐに台風になるわけではありませんが、南海上から目が離せない状況になってきました。

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注目したいのは、南海上の海水温です。フィリピン付近とエリート台風(強い台風)が発生しやすいマリアナ諸島近海で平年より海水温が高くなっていて、台風のもとになる大量の熱が蓄積されています。

気象庁HPより 日別海水温の平年差 赤が高い
気象庁HPより 日別海水温の平年差 赤が高い

水深100メートルで海水温が高いと勢力が強くなる

気象庁HPより 水深100メートルの海水温
気象庁HPより 水深100メートルの海水温

また私が気になったのは、表面の海水温だけでなく、水深100メートルの海水温も高いことです。この深さで水温が26度以上あると強い台風が発生しやすいという研究結果があります。(台風の発生には海水温だけでなく風の収束も重要なファクター)

関東もまもなく真夏の青空が到来ですが、台風シーズンもそろそろ到来するかも知れません。今のうちに家族で話し合って、台風に備えられよう避難経路などを確認しておくのが良いでしょう。

追記 タイトルを一部変更しました

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

1996年に気象予報士の資格取得。大分県出身。日本テレビ、NHKを経て、現在は、TBSテレビ気象キャスター。南国から雪国まで住んだ経験を活かし、主婦目線、母目線で天気を解説。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など

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