ウクライナ軍の神風ドローン、ロシア軍のロケット弾の迎撃を避けてロケットランチャーの背後に廻って攻撃
2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻。ロシア軍によるウクライナへの攻撃やウクライナ軍によるロシア軍侵攻阻止のために、攻撃用の軍事ドローンが多く活用されている。また民生用ドローンも監視・偵察のために両軍によって多く使用されている。
2023年3月にはウクライナ軍の特殊部隊の神風ドローンが、ロシア軍が多連装ロケットランチャーからのロケット弾で迎撃してくるなか、多連装ロケットランチャーの裏側に廻りこみ、多連装ロケットランチャーの後ろから突っ込んでいった。
神風ドローンはFPV(ファースト・パーソン・ビュー)機能を搭載しており、ロシア軍が多連装ロケットランチャーからロケット弾を発射してくる様子もそれを避けるシーンも撮影されている。そしてロケット弾をうまくかわして、多連装ロケットランチャーの後ろ側に廻っていき、標的であるロシア軍の多連装ロケットランチャーを攻撃していた。
FPVはドローンに搭載されたカメラの視点から見えている風景が操縦者に見える。標的に突っ込んでいき爆発するので最後は神風ドローンも粉々に破壊されるので、映像も爆発の直前で停止している。多連装ロケットランチャーはそんな簡単に向きを変えて、背後に廻った神風ドローンを迎撃することができないので突っ込まれていった。映像が停止しているので、ロシア軍の多連装ロケットランチャーがどの程度の被害を受けたのかは不明。ロシア軍の多連装ロケットランチャーはロシア軍のシンボルである「Z」の文字も見えていた。
ウクライナ軍では攻撃に使用した神風ドローンの機種名は明らかにしていない。だがロシア軍の多連装ロケットランチャーから発射されるロケット弾を巧みにかわして、後ろ側まで飛行して多連装ロケットランチャーの方を向き直して攻撃を行っており、小回りがきくことからFPV機能のある小型民生品ドローンに爆弾を搭載したドローンと思われる。
多くの攻撃ドローンや監視ドローンは地上から迎撃してくるロケット弾にあたって上空で破壊されてしまう。そのためロケット弾が発射されてきて、それらのロケット弾を避けて、さらに多連装ロケットランチャーの後ろに廻って攻撃をする様子をPVで撮影した動画は珍しい。
▼ロシア軍の多連装ロケットランチャーからのロケット弾で迎撃してくるなか、多連装ロケットランチャーの裏側に廻りこみ、多連装ロケットランチャーの後ろから突っ込んでいくウクライナ軍のFPV神風ドローン