2002年皐月賞馬ノーリーズン亡くなる 池江泰郎厩舎出身最後のGI生存馬 相馬野馬追でも活躍/ウマ娘
2002年の皐月賞馬であるノーリーズンが繋養先の福島県南相馬市で亡くなった。25歳だった。
ノーリーズンは2011年に解散した池江泰郎厩舎の所属馬であり、厩舎出身の最後のGI馬だった。池江泰郎厩舎が送り出した8頭のGI馬たち、菊花賞馬メジロデュレン、阪神3歳S優勝馬ラッキーゲラン、天皇賞等GI4勝のメジロマックイーン、エリザベス女王杯を勝ったトゥザヴィクトリー、ラストランの香港ヴァースを勝利で飾ったステイゴールド、ノーリーズンと同期でフェブラリーSなどダートGIで活躍したゴールドアリュール、そして7冠馬・ディープインパクト。
馬齢では最年少はディープインパクトだったが、ディープは逝くのが早すぎた。とうとう、池江泰郎厩舎出身の8頭が全馬亡くなってしまった。
ノーリーズンを繋養していた鹿頭芳光さんはJARISを通じて以下のコメントを出した。
引用元 引退名馬NEWS
■2002年皐月賞馬(GI) 優勝馬 ノーリーズン
相馬野馬追でもGI馬らしさを発揮して活躍
ノーリーズンは競走馬引退後に種牡馬入りした後、2010年から乗馬として南相馬市へやってきた。その後、2011年3月に東日本大震災の影響でいったん宇都宮へ移動するが、2014年11月に南相馬市へ戻った。
この南相馬の地では"相馬野馬追"という伝統行事がある。ノーリーズンは「神旗争奪戦」という打ち上げられた旗を奪取する行事に参加した。
ノーリーズンは頭がいいので、物覚えも良かった。さらに、元GI競走馬らしい強気な性格を発揮し、鞍上の指示のもと、旗を奪取すべく果敢に突進したそうだ。
「ノーリーズンはダッシュが違う。根性もある。さすがGI馬ですね」
と、繋養していた鹿頭さんも話していた。
私が取材にいった2022年、ノーリーズン23歳の年から「神旗争奪戦」を引退し、馬装して行列を成す行事にだけ参加していた。それでも、普段はボーっとしていても馬装されるとノーリーズンの眼はキリっと鋭さと輝きを増すのだ。
さすが、だ。
2024年、人気ゲーム「ウマ娘プリティーダービー」のキャラクターにも採用された。皐月賞馬としてはもちろん、相馬野馬追の活躍馬としても多くのファンの方々に知っていただける機会ができたとともに、再び"ノーリーズン"の名前が多くの人々に認知されるきっかけになった。
25歳という年齢を考えると、これが寿命だったと受け止めざるを得ないが…やはり寂しい。
「ノーリーズンは相馬野馬追でも活躍したから、功労馬としてゆっくりさせたい」と鹿頭さんからうかがってからまだ2年も経っていないというのに…。
ノーリーズン号の御冥福を心よりをお祈り申し上げます。