国土交通大臣が直江津駅を視察
今回の大雪ではえちごトキめき鉄道では一部運休2日、全面運休6日という大きなダメージを受けてご利用のお客様に大変ご迷惑をおかけいたしました。
昨日15日に妙高はねうまライン(直江津―妙高高原)の運転を再開し、本日16日始発から日本海ひすいライン(直江津―糸魚川―泊)の運転も再開し、全区間の運転再開にこぎつけることができました。
本日は大学入試共通テストの実施日でしたが、受験生の皆様方にご迷惑をおかけすることなく輸送を行うことができました。
昨15日、運転再開した一番列車が直江津駅に到着したところです。
約70名のお客様が下車されました。
昨日の段階で沿線地域は幹線道路の除雪は進んでいるものの、一歩裏に入ると除雪、排雪が進まず、自宅から車を出せない方がたくさんいらっしゃいました。
乗客の皆様にお話をお伺いすると、「家から車が出せない。ふだんは車だけど電車が走つてくれてありがたい。」と言われる方が多くいらっしゃいました。
また、本日の大学入学共通テストの受験生が沿線に前泊する姿も見られて、試験当日ではなく、前日に運転再開することができて職員一同ホッと胸をなでおろしたところでした。
そして本日、午前中に赤羽国土交通大臣が直江津駅を視察に訪れました。
大臣はまず直江津駅の大きさに驚かれて、
「これだけの広い駅はローカル線じゃないですね。」と、広大な構内を除雪して運転再開したトキ鉄のスタッフの労をねぎらっていただきました。
筆者は「今回の除雪作業がスムーズに行ったのは北陸信越運輸局とJR新潟支社の皆様方のご支援によるものが大きく、大変感謝いたしております。」とお礼を申し上げるとともに、今後の国の支援の在り方に対していくつかお願いをさせていただきました。
具体的にはトキめき鉄道の使命というのは大きく2つあって、1つは地域の皆様方の足としての使命。もう1つは日本海縦貫線と呼ばれる国の物流の大動脈として貨物輸送を支える使命。特に後者の方は今後予定されている大規模修繕に関して国からの支援がなければ新潟県や沿線市町では対応できないという点で、大臣にもご理解いただけたと感じております。
今回は大雪ということで国の大動脈が高速道路と鉄道の両方ともが寸断されてしまったわけですが、インフラの老朽化というのも待ったなしの状況にあるというのももう一つの現実です。特に、旧国鉄の本線というのは全国的に見て昭和40年代の輸送力増強政策で複線化、あるいは電化されたところが多く、50年を経過してほとんどのところで設備の更新時期を迎えておりますので、そのことに関してご理解をいただきたく説明させていただきました。
今回の大雪では除雪費用も大きな金額ですが、約一週間にわたる運休で運賃収入はゼロ。そして定期券の払い戻し対応などさらなる出費がありますので、コロナの影響による約2億円の年間収入減予想と合わせて経営的に大きな打撃になることは間違いありませんが、それでも鉄道マンたちは黙々と作業を進めて運転再開にこぎつけたことを大臣には十分にご理解いただけたと感じております。
鉄道事業者にとって国交大臣が激励にいらしていただいたことは、こうして頑張ってくれた職員にとって大きな励みになることです。
お忙しい中、直江津駅にお立ち寄りいただきました赤羽大臣には心より感謝申し上げます。
※本文中の写真は筆者及びえちごトキめき鉄道広報が撮影したものを使用しております。