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旅行者必見!被害が拡大しているトコジラミを旅行先から持ち込まない方法!

TOUYA化学系研究者

 旅行に行き、ホテルや民宿(特に海外)に宿泊する際、あなたに絶対に知っておいて欲しいことがあります。それは、トコジラミの存在です。

旅行先での注意点!

 まず最初に、荷物は一時的にバスルームに置いておきましょう。
そして、部屋に入ったらすぐにベッドのシーツをはぎ、マットレスの四隅の縫い目に黒いシミのようなものがないか確認してください。あわせて部屋の四つ角や天井も確認しましょう。

もし見つけた場合は、すぐにルームチェンジを申し出てください!
その黒いシミの正体は、トコジラミ(南京虫、ベッドバグ)の血糞です。

画像引用元:横浜市HP

 日本では戦後大流行しましたが、1970年代にはほとんど見られなくなりました。しかし、近年報告例が急激に増加しています。被害が増加した原因としては、訪日外国人や帰国者による持ち込み、物資の移動による拡散などがあげられています。

 トコジラミは昼間、暗い場所(ベッドの隙間やマットレスの縫い目など)に潜んでおり、夜間(あなたが寝ているとき)に出てきて吸血します。吸血されてもすぐにはかゆみは出ませんが、繰り返し吸血されると、アレルゲンを含むトコジラミの唾液に反応し、強いかゆみを伴うアレルギーが起こることがあります。


 この強烈なかゆみは、不眠症につながる場合もあります。あなたが気づかないうちに、潜んでいたトコジラミがスーツケースや手荷物に紛れ込み、家に運んでしまう可能性があります。トコジラミは非常に頑固な害虫で、一般的なピレスロイド系の駆除剤には耐性を持っています。一度家に侵入し繁殖すると、自力で駆除するのが難しくなります。

 トコジラミにとって清潔か不潔かなどは関係ありません!家に持ち込まれてしまったら最後、部屋の狭い隙間に潜り込み、繰り返し吸血して増えていきます。したがって、一番重要なことは、旅行先から家に持ち帰らないようにすることです!

対策と予防について


・荷物は壁から離して置き、大きなビニール袋に入れて包んでおくこと。絶対にスーツケースをベッドに置き広げて放置しない。
・トコジラミは熱に弱いので、旅行に持っていった衣類はすべて洗濯し、乾燥機でしっかり乾燥させること。
・トコジラミが付きやすい布製のバッグやソフトケースの代わりに、樹脂製のスーツケースの購入を検討すること。

これらの方法を試すことで、トコジラミのリスクを大幅に減らすことができます。安心して旅行を楽しみましょう!

化学系研究者

東京工業大学大学院の修士課程を卒業後、化学メーカーの研究者として従事。研究成果がメディアに取り上げられた経験有り。化学に関連する記事を書いています。

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