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今年一番の暑さ!熱中症にご注意を

市川衛医療の「翻訳家」
イメージ(写真:アフロ)

今日は、全国各地でことし一番の暑さを記録しました。「歩いているだけで汗が出てくる」という声も聞こえてきます。

東京は今夏一番の暑さ、熱中症などに注意

関東地方は高気圧に覆われて晴れ、東京では最高気温が35度を超える猛暑日となっています。気象庁は熱中症に注意するよう呼びかけています。

出典:TBSニュースより  (03日13:22)

そうなると心配なのが熱中症。対策のポイントをまとめました。

7月は要注意!

消防庁発表の資料によると、去年、いちばん熱中症による救急搬送者が多かったのは7月でした。(7月が最多で2万 4,567 人、8月が2番目で2万 3,925 人)

7月も8月も熱中症には気をつけるべきなのですが、まだ暑さに身体が慣れていない7月は特にリスクが高まるとも言われています。7月に入りたてで、かつ急に気温があがった今夜は、「大丈夫だろう」と思っていても、特に意識したほうがよさそうです。

高齢者と小児は特に気をつけて

消防庁 熱中症対策リーフレットより
消防庁 熱中症対策リーフレットより

消防庁の発表によると、平成22年~平成26年に熱中症で救急搬送された人のうち、高齢者と乳幼児・少年がおよそ6割を占めました。

高齢者は暑さを自覚しにくいため、喉の渇きを感じにくく、小さな子供は汗腺が未熟なため、体温調整がしにくいという特徴があります。周囲の方の気遣いが熱中症発生の予防につながります。

出典:平成 27 年の熱中症による救急搬送状況

高齢者と乳幼児・小児の場合、働き盛りの年代と比べて「筋肉」の量が少なくなりがちと言う共通点もあります。意外と知られていないことですが、筋肉は人体にとって、「水分のタンク」の役割もしています。そのため、筋肉量が少ない人はこまめな水分補給がより重要になります。室温28℃を超えないように温度をチェックして適度にエアコンや扇風機を使ったり、のどが渇かなくても水分補給を心がけるなどの対策をとることが大切です。

いざというときの対応を確認

熱中症は、ときに命に関わることもあります。消防庁では、下記のフローチャートで対応をすすめています。

熱中症対策リーフレットより
熱中症対策リーフレットより

特に重要なのは、必要な時はためらわずに救急車を要請すること。消防庁も「自分で水が飲めなかったり、脱力感や倦怠感が強く、動けない場合は、ためらわずに救急車を呼んでください。」「意識がない(おかしい)、全身のけいれんがあるなどの症状を発見された方は、ためらわずに救急車を呼んでください。」と呼びかけています。

過去の報道でもたびたび紹介されている内容ですので「またか??」「知っているよ」とお思いになった方もたくさんいらっしゃると思います。でも上述したように、急に気温があがった今日はとくにリスクが高まる日でもあります。これまでの知識を確認するつもりで、頭の片隅にとどめておいていただけたら幸いです。

医療の「翻訳家」

(いちかわ・まもる)医療の「翻訳家」/READYFOR(株)基金開発・公共政策責任者/(社)メディカルジャーナリズム勉強会代表/広島大学医学部客員准教授。00年東京大学医学部卒業後、NHK入局。医療・福祉・健康分野をメインに世界各地で取材を行う。16年スタンフォード大学客員研究員。19年Yahoo!ニュース個人オーサーアワード特別賞。21年よりREADYFOR(株)で新型コロナ対策・社会貢献活動の支援などに関わる。主な作品としてNHKスペシャル「睡眠負債が危ない」「医療ビッグデータ」(テレビ番組)、「教養としての健康情報」(書籍)など。

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