遂に出た!新型 86は先代に比べてどこが進化した?スペックを比較
2021年4月5日。遂に初披露となったトヨタ86とスバルBRZの新型モデル。先代モデルと比べてどのようなポイントが進化したのか?希少なFRスポーツなだげに気になる人も多いはずです。そこで新型86とBRZの詳細スペックを紹介しつつ、初代モデルとの違いがどこにあるのか比較していきます。
※紹介するスペックは先代・新型共に6速MT搭載車に基づいています。
写真:トヨタ自動車株式会社/株式会社SUBARU
2.0Lから2.4Lに拡大したエンジン
今回のフルモデルチェンジで大きな進化としてまず挙げられるのがエンジンです。従来の2.0L水平対向自然吸気エンジンから排気量を拡大し、2.4Lとなりました。なお、エンジンレイアウトの変更やターボ化などはされていません。
これにより最高出力は152kW(207PS)/7,000rpmから173kW(235PS)/7,000rpmへとパワーアップしています。それよりも魅力的な進化がトルクアップとトルク発生回転の低回転化です。先代は212Nm(21.6kgm・f)/6,400~6,800rpmという最大トルクと最大トルク発生回転数でしたが、新型は250Nm(25.5kgm・f)/3,700rpmとなっています。高回転域で最大トルクを発生していた先代モデルに比べて、新型は約3000rpmも低い回転で最大トルクが発生するようになりました。実際に試乗をしてみるまでは何とも言えない部分もありますが、このエンジン特性の変化によりコーナーからの立ち上がり加速のピックアップの改善や、ドリフト中のアクセルコントロール性向上に期待が持てます。先代モデルよりも「下からツイてくる」エンジンに仕上がっていることでしょう。エンジンが進化した結果は動力性能に大きく表れていて、0-100km/h加速性能は7.4秒から6.3秒に短縮されています。
そして「よくやった!」とも言えるのがエンジン重量やサイズが大きくなっていないことです。正確な数値こそ発表されていませんが、オンライン発表会ではエンジン重量はほぼ変わらないどころか、軽くなっていると紹介されました。(増大したパワーとトルクに対応すべくミッションは重くなっているとのこと)FRレイアウトではエンジン重量がハンドリングに影響してくるので、エンジン重量が大きくなっていないのは嬉しいポイントと言えます。
ボディサイズはほぼ変化なし
次にボディサイズをチェックしてみましょう。
全長:4,265mm
全幅:1,775mm
全高:1,310mm
ホイールベース:2,575mm
ボディサイズは全長で25mm、ホイールベースで5大きく、全高で10mm低くなっています。全幅は変わっていません。スポーツモデルがフルモデルチェンジするとボディサイズが大きくなり「軽快感が失われた」と批判されることもありますが、この数値を見る限り新型86/BRZではそんな心配は必要ないでしょう。それは車両重量にも表れています。1,270kgという車重は先代モデルに比べてわずか20kgの重量増に抑えられています。
また、ルーフパネルにアルミを使用し、低重心が売りの86/BRZを更に低重心化させているのに加え、重量増を抑えつつねじり剛性を約50%向上させているなど、ハンドリング面でも進化しているのが今回発表された内容だけでも分かり、試乗に期待が持てます。
タイヤサイズは1インチアップ
走る人にとって気になるのは消耗品のタイヤサイズでしょう。今回発表された新型モデルのタイヤサイズは215/40R18となっています。先代モデルの上級グレードが215/45R17であったことを考えると、ワンサイズアップしていることが分かります。86では採用銘柄が発表されていませんが、BRZではミシュランパイロットスポーツが採用されていることが発表されています。
ブレーキに関する変更は発表されていませんが、もしブレーキのサイズが大きくなっていたとすればインチダウンが厳しくなるかもしれません。先代モデルは基本的にオプション設定だった(トヨタ86)ブレンボブレーキを装着しなければ、16インチも装着できましたが、新型モデルはブレーキサイズ次第では17インチがインチダウンの基準となってくる可能性があります。このあたりはより詳細なスペックや追加の発表を待つしかありません。
情報は今後もまだまだ発表予定
BRZは夏頃、86は秋頃販売が開始されるそうです。それに向けて今後も様々な追加情報の発表があるとのこと。今回の発表では多くの人が気になる値段については触れられていませんでしたが、そちらも今後分かっていくことでしょう。
クルマ好きにとっては、販売開始まで情報のチェックを怠ることができないモデルであることは間違いありません。