Yahoo!ニュース

日産ノートの実力は?若手自動車ライターCOTY受賞車をチェック!

西川昇吾自動車ライター/自動車系MC

毎年年末に発表される日本カー・オブ・ザ・イヤー。2021-2022年は日産ノートが受賞しました。となると気になるのがノートの実力。「目指すはCOTY選考委員!」な業界最年少?な筆者が街乗りから高速道路、ワインディングに至るまで実際に乗ってチェックしてみました。

文・写真:西川昇吾

第一印象は滑らか&素直

試乗開始直後の街乗りでの第一印象は滑らか&素直ということ。e-POWERはストレスなく加速してくれて、路面からの入力も不快なく滑らかにドライバーに伝えてくれます。ブレーキ&ステアフィールも違和感が少なく、思った通りに走る、曲がる、止まるが出来るという印象。コンパクトカーだからと言って侮るなかれ!な感じで、先代モデルに比べて走りの質感は段違いで良くなっていることを強く実感しました。街乗りで不満が出ることはそうそうないでしょう。

高速道路では少しエンジンがうるさい…かも?

高速道路に入っても先程までの好印象は大きく変わりません。入ってくる振動も穏やかで不快感を乗員に与えることなく、直進安定性もコンパクトカーとしては十分に優れていて、長距離移動でも疲労が少なくて済みそうな印象。しかし、街乗り低速域と比べて、高速域ではエンジンの音が割と入ってくるというのが素直な感想。決して不快なレベルという訳ではないのですが、街乗りでは静かなため際立ってしまうといった印象。これはe-POWERというパワーユニットの得意、不得意が表れた結果と言えるでしょう。

運転支援システムはプロパイロットが装着されているためACCやステアリングアシストといった機能は備わっています。ただしプロパイロットは上級グレードXにのみオプション選択、この辺はもう少しグレードでの差を無くして欲しいポイントと言えます。また、車線変更時などにACCやステアリングアシストの角が目立つのも「欲を言えば」気になるところ。プロパイロット2.0もノートで選べるように…とまでは言いませんが、上級モデルであるノートオーラでは選択可能だと嬉しいと感じるポイントです。

ワインディングが結構楽しい

そしてビックリしたのがワインディングでの気持ちよさ。正直あまり期待はしていなかったのですが、ワインディングを走って見ると想像以上に楽しい!ステアリングに素直に応えてくれて、思った通りにノーズが入ってくれます。ロール量も決して少ない訳ではないですが、荷重の変化を感じ取れる程よいロール感で、クルマとタイヤと路面との対話を楽しみながら走ることができました。e-POWERで低速からのトルクがあるため、ワインディングの上りでもストレスフリーな加速感でドライビングを楽しめたのも印象的です。

シートの出来に感動!

そして今回1000km以上ノートを試乗チェックしたのですが、驚かされたのがシートです。パッと見はなんの変哲もないシートですが、長時間座っても疲労が少ないのはもちろん、ワインディングでもホールド性が高いとは言いませんが、土台がしっかりとしていて身体を支えやすく踏ん張りやすいといった印象です。このシートは正直座ってみたら「他車種にも流用したい!」という人もいるかもしれません。それくらいシートは出来が良く、印象深い装備でした。

普通の人にも、走り好きの足車にも

ノートは日本市場での売れ筋モデルな訳ですから、各種機能や利便性にもこだわっています。それだけに多くの人に勧めることが出来るのは確かですが、今回の試乗では予想以上の走りの良さに驚かされた結果となりました。これなら一般ユーザーはもちろん、走りにこだわるクルマ好きにも勧めることが出来る1台だと思いました。

「街乗りメインで時々高速道路での移動」という人にはベストチョイスと言えるかもしれません。カーオブザイヤーを受賞したのが納得の1台と言えます。

自動車ライター/自動車系MC

こう見えても1997年生まれ。富士スピードウェイ近隣で生まれ育ち、大学で自動車に関する学習をする傍ら、自動車ライターとしての活動を始める。現在は、新車情報はもちろん、自動車に関するアイテムや文化、イベントの取材記事も手掛けるほか、車両紹介動画やe-MotorsportsイベントMCを中心に自動車系MCとしても活動中。自動車が好きな1番の理由は「工業製品として個性が豊富なこと」そのため古い車も新しい車もどちらも大好き!愛車はマツダロードスター(ABS無)で、定期的に愛車でサーキット走行をし、ドライビングの鍛錬も忘れない。「書けて、喋れて、走れるモータージャーナリスト」目指して奮闘中!

西川昇吾の最近の記事