車の年間維持費の料金相場を調べてみました!若者のクルマ離れの理由とは
「若者のクルマ離れ」というフレーズを聞く機会は多いです。
車そのものに興味がないことに加えて、「年間維持費が高い」などの経済的理由から車の保有をあきらめている人も少なくありません。
こちらの記事では、若者が車を保有しない理由や、車を保有した時の具体的な年間維持費などを解説します。
若者が車を持たないのは年間維持費が高いから
ソニー損保が行った「2023年 20歳のカーライフ意識調査」によると、20歳で「車を購入するつもりはない」と回答した人の割合が23.6%でした。20歳の約4人に1人は車に興味を持っていないことがわかります。
また、「車に乗る必要性を感じない」という質問に対して「あてはまる」と回答した人の割合は25.3%でした。
なお、自分の車を持ちたいと思わない理由の1位は「購入費用を負担に感じるから」(37.3%)でした。実際に「車を所有する経済的な余裕がない」という質問に対して「あてはまる」と回答した人の割合は57.9%に上ります。
近年は「若者のクルマ離れ」について話題になることも多いですが、経済的な理由から車を保有することに抵抗感を感じている若者が多いようです。
車の年間維持費は50万円以上
保有する車の車種や居住エリアにもよりますが、車を保有した時の年間維持費は50万円以上になるケースが多いです。
車を保有したときの具体的な維持費について解説していきます。
税金(自動車税・軽自動車税)
普通自動車を保有する場合は「自動車税」、軽自動車を保有する場合は「軽自動車税」が発生します。税額は排気量により異なりますが、普通自動車は年間3~10万円程度、軽自動車の場合は年間1万円程度です。
また、車の重量に対して支払う「自動車重量税」という税金も発生します。自動車重量税は毎年4月1日時点で車を所有している人が課税対象で、車検の際に有効期間分をまとめて納付する点が特徴です。
普通自動車の自動車重量税は車両重量0.5トンごとに年間4,100円、軽自動車の場合は車両の重さにかかわらず定額で年間3,300円です。
保険料
車を保有したときは、自賠責保険料と任意保険料が発生します。自賠責保険は「公道を走る全ての自動車」に加入が義務付けられており、任意保険の加入は義務ではなくドライバーが任意で加入します。
自賠責保険料は保険会社による差がなく、下記のように決まっています。
出典:三井住友海上
一方で、任意保険は保険会社によって異なり、保障対象によっても保険料は変化する点が特徴です。自賠責保険では賠償される範囲に上限があるため、多くの人は任意保険に加入して手厚い保障を得ています。
ガソリン代
2022年以降は原油高や円安などの影響もあり、ガソリン代が高騰しています。車はガソリンがないと走れないため、最も代表的な維持費と言えるでしょう。
長距離運転する機会が多い人や、運転する機会が多い人であれば、毎月2万円以上のガソリン代が発生することもあります。(1回の給油で5000円、週に1回給油した場合)
駐車場代
駐車場付きマイホームを持っている方の場合は関係ありませんが、駐車場を借りる場合は駐車場代が発生します。
都心部では毎月数万円になりことがありますが、地方部では毎月数千円で抑えられるでしょう。駐車場代も「毎月発生する維持費」なので、トータルで見たら馬鹿にならない金額になります。
メンテナンス費用
車を購入した後は、新車購入から3年後、その後は2年ごとに受ける車検を受けなければなりません。
車検費用は車の状態によって異なりますが、5万円~10万円程度の費用が発生します。多くの部品交換が必要なときは、20万円以上の車検費用が必要となるケースもあります。
車の修理代・消耗品の交換
車に故障が起きたときや傷を直すとき、ウォッシャー液などの消耗品を補充する費用も発生します。傷やへこみを直すときには10万円近い修理代が必要になるケースもあるため、運転に自信がない人の場合はより維持費がかかるでしょう。
特に、タイヤやオイルなどは運転する際に欠かせないため、定期的に交換・補充する必要があります。
車の年間維持費合計
車の年間維持費の一例を紹介すると、下記のようになります。
<軽自動車>
自動車税:1万円
自動車重量税:3,300円
保険料:6万円
ガソリン代:24万円
駐車場代:12万円
車検代:3万円
メンテナンス費用:2万円
車の修理代・消耗品の交換:3万円
合計:約50万円
<普通自動車>
自動車税:5万円
自動車重量税:4,100円
保険料:8万円
ガソリン代:24万円
駐車場代:12万円
車検代:3万円
メンテナンス費用:2万円
車の修理代・消耗品の交換:3万円
合計:約57万円
上記のように、住んでいるエリアや保有する車によって差があるものの、車の年間維持費として50万円以上必要になることも少なくありません。ローンを組んで車を購入した場合は、毎月の返済額も上乗せされます。
「車が欲しい」と考えている方やすでに車を保有している方は、燃費を抑える運転や余計な車両保険を解約する意識を持つことが重要と言えるでしょう。
まとめ
車の年間維持費は50万円以上必要になるケースがほとんどです。
若者にとって大きな負担になってしまいますが、車が「生活必需品である」地方に住んでいる場合は、できるだけ年間維持費を抑えるための工夫が必要です。
税金に関してはコントロールできませんが、任意保険やメンテナンス代などは、安全運転を心がけることで抑えられるでしょう。
また、近年はガソリン代が大きく値上がりしていることから、燃費を意識した運転を意識することも大切です。