元阪神・金田投手(三菱重工West)と守屋投手(日本製鉄鹿島)、短かった夏から次は秋の戦いへ
夏の甲子園、『第105回全国高校野球選手権記念大会』の出場校が、きのう7月30日に出揃いました。ことしは地方大会から猛暑続きで、選手や応援団、観戦される方の体調が心配ですね。最後まで無事に行われ、すべての皆さんにとってかけがえのない夏になるよう祈っています。
さて、社会人野球の“夏”といえば都市対抗。7月14日に始まった大会はトヨタ自動車(豊田市)の7年ぶり2回目の優勝で、25日に幕を閉じました。ことしは私も4年ぶりに現地へ行ったのですが、目当てのチームは勝ち残れず…。全国大会の1勝って本当に難しいですね。
観戦したのは、阪神とオリックスでプレーした金田和之投手(32)が所属する三菱重工Westと、ことし元阪神の守屋功輝投手(29)が入った日本製鉄鹿島の2試合でした。この2チーム、実は昨年の都市対抗の1回戦で顔を合わせていて、金田投手に黒星がついたんですよね。
昨年の戦いでは、三菱重工Westが3対2と1点リードで9回を迎え、クローザーの金田投手が登板。しかし連打と四球で1死満塁として2点タイムリー二塁打を浴び、なんとサヨナラ負けを喫してしまいました。
金田投手は何としてもリベンジを果たしたいマウンド、また守屋投手にとっても自身9年ぶりとなる都市対抗。それぞれにあったはずの思いはかなわず、両チームとも1回戦で敗退。しかも両投手は登板することなく“夏”が終わったので、それが何より悔しかったに違いありません。
【三菱重工West】
大会3日目、7月16日の第3試合に三菱重工West(神戸市・高砂市)が登場しました。三菱重工Westは3年連続39回目の出場。そして1回戦の相手は14年連続26回目という、このところ“常連”のJR東日本(東京都)です。
都市対抗名物の応援合戦がコロナ以前に戻った東京ドームで、しかも地元・東京都とあってJR東日本側のスタンドは大入りでしたね。そして4年ぶりに復活した5回終了時の応援団コンクールで、三菱重工Westは小学生たちも参加して『学園天国』を披露。優秀賞に選ばれたJR東日本に負けない盛り上がりだったと思います。
しかし、試合は8対1と大差で敗れた三菱重工West。金田投手の出番もありませんでした。
◇都市対抗・1回戦 (7/16) 東京ドーム
三菱重工West-JR東日本
三菱 010 000 000 = 1
JR東 100 410 20X = 8
▼バッテリー
【三】竹田-鷲尾-川上/拾尾
【JR】西居-多田/渡辺
《試合経過》※敬称略
三菱重工Westの先発・竹田は1回裏に1死からの二塁打とタイムリーで1点を先取されますが、直後の2回表、先頭の佐藤が四球を選び、2死後に拾尾のタイムリー二塁打で同点!
と、ここまではよかったのですが…3回以降の打線は散発3安打で無得点でした。
竹田は4回に連打と四球などで1死満塁として、押し出し四球で1点。2死後に2点タイムリー二塁打を浴びたところで降板します。2死二、三塁で代わった鷲尾はタイムリー内野安打でもう1点失い、5回にも四球と犠打、盗塁で1死三塁となってタイムリー。
7回にも先頭のヒットと二盗に続き、タイムリー三塁打。さらに犠飛で計2点を追加され、8対1となりました。9回表の攻撃で、先頭の橋本(大阪ガス)が右前打を放ったものの、後続は外野フライ2つと空振り三振に倒れて試合終了です。
◆秋はレベルアップしてリベンジ!
試合後に整列したあと、スタンドのご家族に向かって手を振った金田投手。ちゃんと見えていたんですねと言ったら「キャッチボールの時は家族に気づいたんですが、整列の時は分からなかったんですよねー。適当にそっち方面に手を振りましたけど(笑)」という答え。あら、適当だったんですかっ!
でも皆さんと一緒に「あれは絶対気づいていた」と盛り上がったので、そういうことにしましょう。金田投手に伝えたら「そういうことで(笑)」と賛成してくれました。…って、全部バラしていますよね、私。すみません。
お父さんにもお話を伺えたので、のちほどご紹介します。まず都市対抗を終えての金田投手のコメントです。
都市対抗は出るのも大変だし、勝つのも大変ですね。でもやっぱりJABA大会はもちろん、日本選手権とも違いますか?と聞いてみました。どのあたりが違うか、というのも尋ねています。
「言葉に表すのは難しいですが…。1年間、都市対抗で勝つのを最大の目標にしていますし、ドームの雰囲気も独特ですね。お祭り感もあるんですが、一番大事な試合と感じています。緊張感が違います!」
東京ドームにはネット裏に4か所、20秒もしくは12秒からカウントダウンする時計表示がありました。金田投手は今季、ピッチクロックで苦労していませんか?牽制も限りがあるので大変かと思いますが。
「タイマーが目に見えるところにあるので、苦労はしていませんね!どんどん投げるタイプですし(笑)。牽制に関してはいつでもできるという安心感は欲しいですが、3回以上牽制したことがないので大丈夫です」
なるほど。確かにどんどん投げるタイプだし、そんなに牽制をしている印象もないですね。
さて、次は日本選手権ですね。出場が既に決まっているので予選はありませんが、練習試合はそこそこありますか?「はい、オープン戦がそこそこあります!」。キャンプで痛めた右ヒジの具合は問題ないですか?「まったく問題ないです!」。安心しました。
日本選手権の抱負、目標などガツンと言っておいてください。「都市対抗で関東のチームとの力の差を感じましたし、このままではいけないので個のレベルアップをはかり、リベンジしたいです!」
◆金田家の皆さんも鹿児島から
ことしも鹿児島から金田家の皆さんが観戦に来られました。ご両親と、金田投手のお姉さんと妹さんです。「昨年も週末にうまく試合があったので、娘2人も一緒に来られました。ことしもです!」と日程にも感謝のお父さんです。
しかも、ことしは試合が日曜の夜でしたが翌17日も休日だったので、ゆっくり帰途に就けて何よりですね。ただ仕事の関係で、ひと足早く離京されたお父さん。試合は負けて金田投手の登板もなかったので残念だと告げたら、こんなふうにおっしゃいました。
「試合に出たくても出られない選手がいます。同じように汗を流して一所懸命、練習しているのに。応援団の皆さんもそう。声をからして必死に応援してくださって。投げる場面がなくても、あの場にいられただけで本当にありがたいと、改めてそう思いました。ありがたいことです」
また東京ドームのグラウンドや天井を見ながら「息子はこの東京ドームでも、憧れの地・甲子園でも投げたんですよねえ。本当にすごいですね!」とも。
それと、ちょうど金田投手に話を聞いていた時、元阪神・横田慎太郎さんの訃報が届き、金田投手は「てっきり鹿児島でよくなっていると思っていました…。同じ鹿児島出身で、可愛がってたので残念でなりません。悲しくて、寂しくて、たまらないです」と、かなりショックな様子でした。
金田投手のお父さんとも、当時の阪神には福留選手、榎田大樹投手、大和選手、金田投手、横田選手と鹿児島出身の選手が5人もいた、という話を東京ドームでしたばかりだったので、きっとご家族の皆さんも驚いておられたでしょう。本当に金田投手の言う通り、悲しくて寂しくてたまらないですね。
【日本製鉄鹿島】
2日後の7月18日の第1試合で、守屋投手が所属する日本製鉄鹿島(鹿嶋市)がヤマハ(浜松市)と対戦しました。日本製鉄鹿島が2年連続22回目、ヤマハは5年連続44回目の出場。こちらも守屋投手の登板はなく、残念ながら1回戦敗退となっています。
◇都市対抗・1回戦 (7/18) 東京ドーム
日本製鉄鹿島-ヤマハ
鹿島 002 001 000 = 3
ヤマ 000 050 11X = 7
▼バッテリー
【鹿】山口直-諸見里-伊藤-金城-青野/揚村
【ヤ】佐藤廉-ナテル-近藤-水野-波多野/大本
《試合経過》※敬称略
先取点は日本製鉄鹿島でした。3回表、冨田の中前打に続いて佐々木(日立製作所)が四球を選び、樫村の犠打が投手の送球エラーを誘って無死満塁。3番・山田の右前タイムリーで2人を還します。
先発の山口直は4回まで2安打無失点の好投!しかし5回に先頭から連続二塁打で1点を失い、1死後にヒットと犠飛で2点目。さらに連続四球で2死満塁となり右翼フェンス直撃の三塁打を浴びて走者一掃。代わった諸見里が3アウト目を取るも、この回5失点と逆転されました。
ちなみにこの5回裏、ヤマハ・吉田(JR東海)の右前打で1点勝ち越されたと思いきや、山口直のピッチクロック違反によりタイムリーが取り消される事態がありました。ホッとしたのも束の間、吉田は四球を選んで満塁となり、続く矢幡がタイムリー三塁打を放ったわけです。
直後の6回、先頭の山口駿が左前打を放ち、1死後に池間の右前打とライトの送球エラーで生還。池間も二塁へ行くも追加点なく、7回以降も3人ずつで片付けられます。9回に先頭の池間が左前打と二盗でチャンスを作りましたが、後続を断たれて試合終了。
◆自身9年ぶりの都市対抗
登板しなかった守屋投手ですが、それでも後日コメントをくれました。ありがとうございます。東京ドームは2年ぶりで、都市対抗野球はプロ入り前の2014年以来。「その時は2試合に投げて1勝1敗。両方、勝ち負けつきました」という守屋投手。
久しぶりの都市対抗はどうでしたか?「相手がヤマハだったので、懐かしかったです。応援が」。同じ地区ですもんね。「はい、同じ東海地区で、よく試合もしていたので」。そう、懐かしかった。え、応援が?「さすがの応援ですよね。すごくなかったですか?」。確かに!私も、さすが音楽のヤマハと思いながら観ました。
そういえば、元同僚のHonda鈴鹿・貞光広登選手がヤマハの補強選手としてフル出場。5月のベーブルース杯では2ランを打たれたので、抑えるところも見てみたかったと言ったら「挨拶に来てくれて、きょうは抑えるわ~と言うといたんですけど。投げられなかった」と苦笑い。
「それにヤマハの同期、といっても4つ年上なんですけど、3人がまだ現役でやられているので挨拶しました。川邉(健司)さんと九谷(青孝)さん、青柳(直樹)さんも」。久谷投手は出番がなかったものの、川邉選手は7回の守備からマスクをかぶり、青柳選手は8回に代打出場。まだまだ現役です。
他にも「鳥谷(敬)さん、パナソニックのベンチにいましたよ。背番号81番で」とか「日本生命も福留(孝介)さんがいるかなと思ったけど、見つけられませんでした(笑)」と社会人チームでコーチを務める、阪神時代の先輩方についての話も。
登板機会のないまま負けてしまった1回戦。でも守屋投手も最後は投球練習をしていたでしょう?試合終了の時に出てこなかったので。「はい、していましたよ。ブルペンで。多分、次は僕でしたよ」。残念ですね。「ほんと残念です」
直前のオープン戦で打たれたと聞きました。「セガサミー戦ですよね?そうなんです。よくなかったです。この試合だけじゃなくて最近ずっと点を取られていて…。全然貢献できていない」。貢献できないことが何より辛く、悔しいのでしょう。
◆補強選手との縁も短くて…
試合後、帰りのバスはどんな雰囲気だったかと聞いたら「うーん、いつも通りといえばいつも通りでしたね。まだ秋が、日本選手権があるから。ただ補強選手とは最後なので、寂しいというのはありましたね。また翌日から敵になるわけで」と守屋投手。
ことしの補強選手はすべて日立製作所からで、1番センターで先発出場した佐々木俊輔選手と、5番ファーストでフル出場の田中政則選手、そして最後9回途中から登板した青野善行投手です。
「青野、メッチャかわいいんですよ。一緒にいる時間が多かった。3つ下の27歳で、日立製作所の大エースです!」と守屋投手。どこがかわいいんですか?「何となく、ですねえ。遠征先でも一緒にメシ行ったりしました」。何となくだけどメッチャかわいいんですね。
補強選手の合流は大会の3週間前くらいからで、1か月ほど一緒にいると馴染みも出てくるでしょう。でも日立製作所の選手たちは、まさかの予選敗退で悔しかったはず。しかも第2代表のSUBARUが1回戦を突破して…。「それも悔しいですね」
なお、守屋投手いわく「鹿島はもともと飲み会の多いチームなので(笑)」、試合の翌日には補強選手の送別会も行われたそうです。「そういうところもいいチームなんですよねえ。佐々木が日立から来てビックリしていました。全然違うみたいですよ。鹿島は特別です」
というわけで、以前聞いた日本製鉄鹿島というチームについての話をご紹介します。
◆「めちゃくちゃ楽しい!」
チーム内で年上なのは、山井佑太投手兼任コーチ(32)と高畠裕平選手(32)さんだけで、この2人は同学年。守屋投手は上から2番目の世代で、同い年は林悠平選手(30)と元楽天の伊藤拓郎投手(30)だそうです。
若い投手に何か聞かれることはある?「そりゃあもう聞かれますよ」。ピッチングのこと?「はい。フォームのことや、あとはキャンプ(沖縄・宮古島)の相部屋だったキャッチャーの松田(彪瑠)くんとは結構、配球の話とかもしましたよ。すごく勉強になると言ってくれました。もともとよく考えて、バッターをよく見ている子なので。意識が高いですね。もちろん、キャッチャーみんな意識が高いです」
直球で聞いてみました。楽しい?と。守屋投手の答えは「めちゃくちゃ楽しいです!」と、こちらも直球そのもの。しかも、“め”と“ち”の間に小さい“っ”が入りそうな(笑)。そう伝えたら「あはは!ほんとです。2つくらい入る。“めっっちゃくちゃ”楽しいです!」と言います。
プロとはまた違う?「プロって、同じチームでも一番のライバルが近くにいるじゃないですか。蹴落として、それでどれだけ1軍で成績を残せるかでしょう?それが念頭にあるけど、社会人はチームとして1勝をもぎ取りにいくので、余計な感情がないのかも」
「まあ社会人でもライバルといえばライバルなんですけど、いざ大会が始まればチーム全体で向かっていかないと勝てないから」。確かにプロは勝ち負けだけじゃなく、自身の成績も大切ですもんね。
「極論を言うと、プロは自分で、社会人はチームが勝つかどうか。そこが違うので。しかも鹿島はすごくウエルカムで、入りやすい環境でした。ピッチャー同士でゴルフに行ったり、全員でバーベキューをしたり。すごく仲がいい。本当に楽しいです」
◆やばい覇気と結束力
試合中の様子も熱く語ってくれました。特に4月の『第45回JABA日立市長杯選抜野球大会』は、優勝して日本選手権大会の出場を決めただけあって、ものすごく印象に残っているようです。
「何かもう、ベンチで点を取る、ベンチでピンチをしのぐ、みたいな。本当にすごいんですよ!気がついたら一番前に出て大声で叫んでいたり」。ええっ、守屋投手も叫ぶんですか?「いや、もうヤバいですよ!ベンチの一番前で叫んでいましたよ。感動しっぱなしでした」
「それと、何よりまず練習のノックがヤバいっす」。阪神~鹿島と同じ道を歩んだ先輩・玉置隆さんが入部して「30のおっさんが高校野球の強豪校並みのノックを受けている」と言っていたこと?「そうそう、それです。ピッチャーもやるけど、やっぱり野手がすごい!圧倒されます、覇気がヤバいです」
じゃあ、このチームのために頑張らねば!と思いますね。「いえいえ、そんな上から目線ではなくて。とにかく、このチームで1試合でも多くやりたいと、めちゃくちゃ思います」。なるほど、そういう気持ちですか。「それに僕、何回か泣きそうになっていますよ」。ひゃ~!また驚きました。
それで、日本選手権出場が決まった時は?「僕はすごく悔しかったですけど」。ああ、自身の力を出し切れていなかったからですね。「でもすごいですよ、ほんっとに。あんな声枯れたの、初めてでした。1週間くらい声が出なかった」。やはり私には想像できない守屋投手です。
「でしょう?そうなんですよ」と笑いながら「ベンチで点を取るぞ!って言って、ほんまに取る。決勝も劣勢だったけどベンチがすごく元気で、絶対いける!絶対いける!って。本当に逆転しましたからね。鹿島は絶対に跳ね返しますから」
チームカラーなんでしょうか?「そうですね。この一体感というか結束力って、なかなか生まれるものじゃないですよね。それを作り上げている中島監督はマジですごいです!監督の存在も、めちゃくちゃデカいと思います」
またタイトルの写真で守屋投手と一緒に最高の笑顔を見せてくれている片葺翔太コーチも、とてもありがたい存在。「片葺さんは職場の部署も同じで、そのへんもすごく嬉しいですね!僕は」と言っていました。
ちなみにの写真、試合前に片葺コーチを見つけたので、守屋投手はどこですか?と尋ねたら呼び出してくださっったもの。仲よく一緒に写っていただき感謝です。これからも頼りにしています!
◆秋に向けて信頼を勝ち取る
都市対抗の1回戦後、数日は自主練習のみで翌週から出社。「会社員なんで」と守屋投手は言います。そうそう、ことしの都市対抗野球のテーマは『全員、二刀流!』ですもんね。「見ました、見ました!」。既に仕事も全体練習も再開した日本製鉄鹿島、秋の日本選手権へ向かっています。
11月3日から京セラドームとほっともっとフィールド神戸で行われる『第48回社会人野球日本選手権大会』。日本製鉄鹿島はもう出場が決まっているので最終予選に出ませんが、オープン戦はかなり組まれており、実戦練習に問題はなさそうです。
守屋投手の右ひじは、まだ様子を見ながらという状態ですが、やっぱり都市対抗の本大会で投げたかったでしょうね、チームのために。「はい。いや~ほんとに何しに来たんだっていう…」。そんなことは言われませんよ。「と思うんですけど、僕が個人的に辛いです」
都市対抗の1回戦が始まる前、ベンチ前におられた清水茂雄部長が、右ひじを差してOK!と指で丸を出してくださいました。いつものように『猫』と書いてもらっていたんですか?「はい。今回は『化け猫』でした(笑)」。それは強力!
では、秋に向けての言葉を。「ことし大事な試合で投げられていないので、心残りというか。まだ終わっていないから心残りというのはあれですけど、僕的には悔しい思いが強いので、京セラでは何としてでも投げられるように、やっていきたいと思います」
「オープン戦や日頃のピッチングなどで『こいつに任せておけば大丈夫』とスタッフや他のチームメイトの信頼を勝ち取って、困ったら守屋を使おうと思ってもらえるように、充実した3ヶ月を過ごして京セラに乗り込みたいです!」
◆横田さんを思って
最後に、この日の試合が終わって帰宅したところに、横田慎太郎さんが亡くなったという知らせを受けた守屋投手は「ほんとビックリしました」と驚きを隠せない様子でした。「3年か4年、一緒にやっていますよ。リハビリしているところも、ベンチにいたところも見ていましたから…」
横田さんが鳴尾浜へ戻ってきてからリハビリに励む姿も、試合に出られなくてベンチで声を出していたところも、目の当たりにしてきたんですね。引退後に転移があったことも知っていて、今回も同じように乗り越えられると信じていたと相当ショックを受けていました。
金田投手と同じく、守屋投手にとっても忘れられない選手で、何かにつけ思い出すでしょう。だからきっと、空高くから横田さんも見てくれていますよ。先輩、頑張ってください!と人懐っこい笑顔を浮かべて。
<掲載写真はチーム提供、※印は筆者撮影>