【一人っ子を育てる10の心構え】〜前編〜 幼児教育講師が考える一人っ子での心配事の対処法!
こんにちは!幼児教育講師のTERUです!
今回は『一人っ子を育てる10の心構え』をテーマにお話しさせていただきます。
今回のテーマは私の教育者としての経験や知識からもお話ししますが、何より私が一人っ子として育ってきているので、その体験から思うことも含めて、何か皆さんの参考になればという想いで心を込めてお話しさせていただきます。
①お子さんのどんな部分も「一人っ子だから」と決めつけず、これからの可能性に目を向ける
これは一人っ子の子育てをされる親御さんの多くが抱える悩みだと思うのですが、例えば子どもが周りの子より人とコミュニケーションを取るのが苦手だったり、他の兄弟姉妹がいる子よりも違う部分が見えているとき、それを「一人っ子だから」と考えてしまいがちです。
ですが、私はこの考え方はあまりオススメしません。
私は一人っ子として育ってきたので良くわかるのですが、「一人っ子だから」と言われると自分の可能性を環境が決めるという感覚になってしまうんです。
なので、私は「一人っ子だから」という言葉が好きではありませんでした。
コミュニケーションが少し苦手だったとしても、これから上手く人とコミュニケーションを取れるようになる可能性がありますよね。
そんな中「一人っ子だからコミュニケーションは苦手よね」なんて言われてしまうと、子ども自身そう思い込んでしまいます。
この思い込みが子どもの可能性の芽を積んでしまうこともあるので、ぜひどんな部分もその子の個性と考えて、これからの可能性に目を向けてあげてください。
②兄弟がいても一人っ子でもどっちもどっち
1つ目とも若干被りますが、一人っ子の子育てをされている方から多いお悩み相談が、
・「一人っ子は人との関わりが少なくなってしまうのではないか」
・「周りから一人っ子だと可哀想と言われて悩んでいる」
・「社交的に育たないのではないか」
などといった不安です。
これお気持ちはすごく分かるんですけど、兄弟がいても一人っ子でもどっちもどっちだと思うのです。
反対に兄弟姉妹の子育てをされている方からは、
・「子どもが1人だった時よりも下の子に時間をかけてあげられていなくて、愛情不足にならないか不安」
・「下の子のお世話で上の子とのコミュニケーションが取れなくなってきている」
といった悩みを伺います。
なので、結局はどっちもどっちなんですよね。
ですから、何が一番大事かというと『気にしないこと』だと私は思っています。
一人っ子だろうが兄弟がいようがその環境はどうしようもないことであり、家族や子どもがこれから背負っていくことですよね。
なので、それに悩んでもしょうがないと思うんです。
大丈夫です!どっちでも子どもはちゃんと育ちます。
ですが1つだけ言えることは、親が一人っ子であることにずーっと不安を持っているとそれはやっぱり子どもに伝わります。
その方が親子ともに精神衛生上良くないので、気にしないということはすごく大事なことなのではないかなと思います。
③「兄弟が欲しい」は「ゲームが欲しい」と同じ
これは一人っ子の親を悩ませる言葉ですよね。
私も言ったことがあったと思うのですが、これってほとんどの場合、めちゃくちゃ本気で思っているわけじゃないんですよね。
まさに“隣の芝生は青く見える”という感じで、ただなんとなく憧れみたいに言っているだけです。
兄弟がいる苦労なんか何にも知らないでただ漠然と言っているだけなので「ゲーム欲しいなぁ」「おもちゃ欲しいなぁ」と言っているくらいの感覚だと軽く捉えて、気にしないで大丈夫です!
④兄弟ではなくても、人とコミュニケーションが取れる場を作れればOK
やはり兄弟姉妹がいなくて一番気になるのは、人とのコミュニケーションの機会ですよね。
確かに一人っ子だからといってずっと親とだけ過ごすような状況であれば、コミュニケーションの練習はできません。
そして、子どもの脳は複雑性のある環境だと強く育つことがわかっていますので、やはり人と関われる環境は大事です。
ですから、一人っ子であれば積極的に他の子と関われる環境を作ってあげましょう。
幼稚園や保育園などはまさにそうでしょうし、公園に連れて行ったり、ママ友と家族で遊んだり、児童館などに行ってみたり。
環境だけ作ってあげれば、子どもはちゃんとコミュニケーションを取る経験を積んでいくことができます。
兄弟じゃないと何かまずいことが起きるかというと全くそんなことはないと私は思っていますから、安心してコミュニケーションの機会を作ってあげましょう。
ちなみに、気質的に友達の輪になかなか入っていけない子もいます。私もその1人でした。
そんなとき「ほら!せっかくだからお友達と遊んできなよ!」などと促すことは必要ありません。
その子のタイミングでいつか輪に入れるときがきます。
1人で遊んでいたり、遊んでいるお友達を観察しているだけだとしても、その姿を肯定し見守ってあげることで、それが安心のパワーになり後々輪に入っていけるようになります。
そして、これは一人っ子だからということではありませんが、人がコミュニケーションが得意になっていくには、ご家庭で否定されずに話を聴いてもらえた経験が大事だと言われますから、ご家庭ではなるべく子どものおかしい発言とか、ちょっと的外れな意見とかも、否定せずに聴いてあげるという関わり方はすごく大事だと思います。
⑤兄弟がいることの経験値が子育てをより良くしてくれるか?
一人っ子でよく言われるのが「一人っ子だと子育ての経験がないことが不安」ということです。
この悩みについても多くのご相談を受けることがあるのですが、私はこれも全然気にしなくて良いと思っています。
もちろん不安になるお気持ちはわかります。
ですが、冷静に考えると2人以上子育てをされている方も上の子は全く経験値がない中での子育てで、一人っ子と全く同じ条件です。
もちろん上の子の子育てが下の子の子育てに活かせることも多くあるのは事実だと思いますが、反対に「兄弟を比べてしまう」「上の子はこんな子だったので、下の子は全然違くて戸惑う」このようなことに深く悩まれる方も多くいらっしゃいます。
そして兄弟を比べることを知らず知らずのうちにしてしまっていて、子どもが傷ついているなんてこともあります。
ですから、兄弟がいることの経験値が必ずしも活かされることばかりではないと思うのです。
一人っ子で分からないことがあるのが不安であれば、先輩のママに聞いたり、ご両親に相談したり、保育園や幼稚園の先生などに相談したり、本で調べてみたり、YouTubeでも良いと思います。
今は色んな方法で子育てについて学べますから、予習をして、あとは自信を持って対応する。
それだけ聞いたり学んだりした上で対応がわからないことは、“他のベテランママでもベストな対応は無い”ということが正直多いです。
そんなときはどうするか。
気にしないで自然に良くなるのを待つ!でOKです。
親だってどうしようもないときはありますし、子ども自身や子どもの身の回りで起きることを親が全部対処しないといけないのかというとそんなことは全くありません。
放っておけば自然と解決することも子育ては多いので、分からないことがあればまずは調べたり聞いたりして、それでもどうしようもないことは、気にしないで放っておく。
そのくらいの気持ちの方が、一人っ子の子育ては肩の力が抜けて良いのかなと私は思っています。
いかがでしたでしょうか?
次回は、一人っ子を育てる10の心構え〜後編〜をお届けしますので、楽しみにお待ちください。
皆さんの子育てを応援しています!